災害対策チーム
本部の様子
11月30日(木)13時から災害訓練を実施しました。
京都市で13時半に震度6弱の地震が発生し、建物の崩壊は免れましたが、電気は自家発電のみ、水は高架水槽分のみ、都市ガスは使用不可の状況に陥り、電子カルテは使用不可、エレベーターは使用できず、医療酸素は移動ボンベのみ、内線は不通、外部からの連絡は衛星電話がある事を想定しておこないました。
本部で陣頭指揮を執る院長
今回の訓練は、災害医療対応の基本原則(CSCATTT)に則り、本部機能の役割を明確にする事を目的として実施しました。本部体制は、中枢に院長・医療安全管理室室長・事務長・看護部長を配置。その下に、地域支援部門、物流部門、薬品部門、給食部門、職員統括部門、診療統括部門、院外対応統括部門、設備統括部門、安全衛生部門、伝令移送統括部門、情報記録部門、情報集約部門を設置しました。(本部図 参照)
本部に44名、部署配置や伝令役などに77名、計121名が災害訓練に参加。地震直後の初動訓練と60分後の訓練をおこないました。地震発生直後から80通を超える各部署の被害状況報告書が次々と情報集約部門に集まり、内容に応じて各部門へ振り分けられていきました。各部門では、部署からの要望に機敏に対応する場面や逆に混乱する場面も見受けられました。さらに、中枢の判断が必要な内容は、院長が迅速に決裁していました。
病棟の様子
地域の診療所や医院、介護施設、在宅関係者からは、電話で50件の問い合わせが入り、地域支援部門が対応して、情報集約部門同様に内容に応じて各部門へ振り分けられていました。診療統括部門では、院内の怪我人の情報が寄せられ医師配置も含めて対応していました。又、トリアージポスト設置の指示もおこなっていました。情報記録部門はクロノロジーを入力。伝令移送統括部門では伝令移送班を組織して、各部署へ情報を伝え、支援にも向かわせていました。その他の部門でも被害状況報告書をみて、自部門で判断できること中枢での決裁が必要なことを振り分け対応していました。
怪我人の情報は診療統括部門で対応。
情報を共有する診療統括部門。
クロノロジーを入力する情報記録部門。
ホワイトボードに部署の状況を書く情報記録部門。
外部からの問い合わせに対応する地域支援部門。
EMIS(広域災害救急医療情報システム)の入力
も地域支援部門が対応。
部署からの被害報告書が情報集約部門に届け
られる。
職員の状況を把握する職員統括部門。
被害状況を確認する病棟の様子。
今後は、この訓練を通して事業継続計画(BCP)の策定に繋げて、災害に強い病院を目指していきたいと思います。