ホーム > 中央診療機能のご案内 > 薬剤部 > 民医連の薬剤師としての活動
私たち民医連薬剤師は専門職として、変化する薬事行政や医療情勢に的確に対応することにより、患者さんに安心安全な医療を受けてほしいと考えています。患者さんの立場に立ち、「民主的なチーム医療」と「地域に根ざした医療・福祉」をモットーに、安全で有効な薬物療法をめざして、また、知識、技能・技術の向上のために、それぞれの職員が役割を持ち、全国の民医連内の病院や保険薬局の薬剤師とともに各委員会で活発に学習や研究・研修を行っています。
京都民医連薬事委員会は、医薬品を巡る情勢を理解・共有し、安全で有効な薬物療法をめざす取り組みを行っています。後発品の新規選定においては、生物学的同等性や安定性などの資料を比較し、患者さんに安心して服用していただける品目の選定を行っています。
民医連では「患者さんに同じ副作用を二度と繰り返さない」をスローガンに20年以上前から、現場で日々発生する医薬品の副作用情報について独自に収集・分析し、その内容を医療の現場に返す活動を続けています。全国民医連に加盟する約650の医療機関や350の保険薬局から毎年4000 件を超える副作用報告が寄せられ、収集した副作用症例について分析・評価を行い、臨床現場へ情報を共有することにより、医薬品使用の安全で有効な薬物治療に役立てています。
この活動は全日本民医連副作用モニター活動にリンクしており、現在、民医連内外において貴重な活動として評価されています。
次々と開発される新薬が、すべて既存の薬剤より優れているとは限りません。発売後重篤な副作用のために、販売が中止されることもあります。 私たちは新薬に対し、有効性、安全性についてメーカー資料に頼らず、開発時データや企業宣伝を独自の手法で総合的に評価し、薬剤の本質に迫り、採用判断や安全な使用に貢献できるよう努めています。
日本は残念ながら、サリドマイド、キノホルム、クロロキン、薬害HIV感染、ヤコブ病、C型肝炎、イレッサ等の薬害が繰り返されてきました。販売優先の製薬企業と安全性監視に不十分な行政が構造的な薬害をつくり出しています。特に医療に携わる薬剤師として、私たちは薬害訴訟等の支援活動の中で常に被害者とその家族に寄り添い、被害者救済の立場に立って、薬害根絶を目指して奮闘しています。
厚生労働省の中庭に建つ薬害根絶「誓いの碑」は、薬害エイズ事件の後、99年8月24日、2度と悲惨な薬害を起こさないよう建てられました。毎年この日を薬害根絶デーとし、学習会、原告支援、署名活動などに取り組んでいます。自ら学習し、より多くの皆さんに啓発していく活動をしています。
全日本民医連 民医連新聞(2013年9月16日)
入職時から4年目までの京都民医連内の病院、保険薬局の薬剤師を対象に合同研修を企画運営しています。薬剤師としての知識・実践力を養うと同時に、患者に信頼される医療人としての成長を目的とした研修や薬剤師間の交流を通じて若手薬剤師の育成を進めています。薬剤師を取り巻く状況は刻々と変わっていきます。そうした変化に柔軟に対応できる薬剤師の養成も大きなテーマです。