日本循環器専門医研修施設
高齢者の循環器疾患(心臓病、血管疾患)は、増加の一途をたどっています。当科では、急性期から慢性期にかけて、患者様のQOL(生活の質)を重視し、診療に取り組んでいます。
看護師、検査技師、リハビリテーションスタッフ、ソーシャルワーカーと協力し、診療を行っています。定期的に、心臓カテーテル室での症例検討会、病棟でのカンファレンスを行い、情報を共有しています。多職種で構成する心不全チームを作り、診療にあたっています。
高齢者は、他の疾患を併存していることが多く、他科と連携をとって診療を行っています。特に腎臓内科とは密接に連携し、診療にあたっています。
心不全とは、心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です。近年、高齢者の心不全入院患者は、増加しています。急性期から慢性期にかけて、患者様のQOL(生活の質)を重視し、コメディカルと協力して、チーム診療を行っています。入院中より、積極的に心臓リハビリテーションを行い、外来へと繋げています。
薬物治療、心臓カテーテル検査、インターベンション治療を行っています。診断に際しては、64列マルチスライスCTも積極的に活用しています。入院中より、心臓リハビリテーションを行い、外来へと繋げています。
狭心症や心筋梗塞は、冠状動脈が狭くなる(狭窄)、血管にできた「おでき(プラーク)」が破裂して、そこに血の塊(血栓)ができて詰まる(閉塞)ことで起こります。発症すると「胸が締め付けられる」「胸が押さえつけられる」などの「胸痛」が出現します(図1)。
(図1) | ![]() |
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正常の血管 | 動脈硬化により狭くなった血管 |
薬物治療のみで治療が困難な場合、血行を改善させる治療法として、インターベンション治療と外科的手術(バイパス手術)があります。前者は、細いガイドワイヤーを血管内へ挿入し、これに沿わせて、風船(バルーン)の付いたカテーテルや金網の筒(ステント)を血管内に誘導し、狭窄部でバルーンを膨らませて拡張させるというものです。物理的に血管の内腔を確保します(図2)。しかし、生体内の修復反応で治療した部分が再び狭くなる(再狭窄)ことがあります。バルーンだけの場合で20~ 40%、ステント留置を行った場合でも20%程度に起こります。最近は、再狭窄を防止する薬をステントに染み込ませた「薬剤溶出性ステント」が用いられます。これにより再狭窄を強力に抑えること(10%以下)が可能です(図3)。
(図2) | ![]() |
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(1)基本的には、バルーン療法と同様の方法で行います。まず、冠動脈の狭くなっているところにガイドワイヤーを進め、それに沿ってステントがのっているバルーンカテーテルを進めます。 | (2)その部分でバルーンをふくらませます。するとステントが一緒にひろがり血管壁に押し付けられた状態で植え込まれます。 | (3)バルーンをしぼませて、バルーンカテーテルを抜き去った後、ステントだけがその部分に植え込まれます。ステントは、血管の内腔を保持することによって、血流を改善してくれます。 |
(図3) | ![]() |
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動脈硬化により狭窄した右冠動脈 | ステント治療後 |
心臓病が軽い場合には、安静時に調べた心電図では正常の人と変わらないことも少なくありません。そこで、軽く走ってもらう、自転車をこいでもらうなど、少し心臓に負担をかけた時の心電図・心臓エコーをみて、狭心症の早期発見に努めています。
心臓は常に動いているため、従来のCTでは冠状動脈の鮮明な画像が撮影困難でした。64列マルチスライスCTなら1回転するだけで、さまざまな角度からきれいな断層画像が最大64枚撮れるので、冠状動脈の評価が可能となりました。高齢の方や運動負荷に耐えられない方、無症状で動脈硬化が進行する糖尿病の方などに活用しています。病院移転後は機種を新たにし、さらに鮮明な画像が、短い撮影時間で撮れるようになっています。
下肢閉塞性動脈硬化症に対して、血管内治療を行っています。包括的高度慢性下肢虚血(足壊疽、潰瘍)に対しても、整形外科、WOCナースと協力して、治療にあたっています。
薬物治療および徐脈性不整脈に対しては、ペースメーカ植込み術を行っています。
肺塞栓症とは、肺の動脈に異物(主に血栓)が詰まって起こる疾患ですが、下肢静脈(深部静脈)にできた血栓が剥がれることにより起こることがほとんどです。肺塞栓症の急性期治療を行うと共に、原因となる深部静脈血栓症の診断を、検査技師と協力して、積極的に行っています。
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氏名 | 吉中 丈志 | 役職 | 名誉院長 | |||||||||||||
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学歴 | 昭和53年・京都大学卒 | 専門 | 循環器内科 | ||||||||||||||
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氏名 | 垣尾 匡史 | 役職 | 副院長 医療安全管理部部長 |
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学歴 | 平成2年・京都大学卒 医学博士 |
専門 | 循環器内科 | ||||||||||||||
学会 資格 |
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氏名 | 林 賢三 |
役職 | 診療部長 循環器内科科長 |
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学歴 | 平成7年・京都府立医科大学卒 | 専門 | 循環器内科 | ||||||||||
学会 資格 |
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氏名 | 神田 豊子 | 役職 | リハビリテーション科統括科長 | ||||||||||||||
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学歴 | 昭和49年・京都大学卒 | 専門 | リハビリテーション科 / 循環器科 | |||||||||||||||
経歴 | 京都大学医学博士 | |||||||||||||||||
学会 資格 |
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氏名 | 上山 敬直 | 役職 | 循環器内科医長 | |||||||||||
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学歴 | 平成12年・金沢医科大学卒 平成26年3月・関西医科大学 学位取得 |
専門 | 循環器内科 | ||||||||||||
学会 資格 |
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氏名 | 鳥橋 貞好 | 役職 | 総合内科医長・病棟医長 | |||||||||||||||
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学歴 | 平成17年・滋賀医科大学卒 | 専門 | 総合内科 / 循環器内科 | ||||||||||||||||
学会 資格 |
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