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病理技術課

2021年度 細胞診教育セミナー 受講者募集案内

『病理診断』とは?

患者さんが病院に来られると、適切な診断が必要になります。患者さんの体より採取された病変の組織や細胞から顕微鏡用のガラス標本がつくられ、この標本を顕微鏡で観察して診断するのが『病理診断』です。臨床検査技師により、この標本作製が行われます。

『病理診断』は最終診断として大きな役割を果たします。『病理診断』を専門とする医師が病理医です。病理医は、顕微鏡で『確定診断をつける』という大事な仕事をしています。病理診断は主治医に報告され、治療に生かされます。病院に病理医がいることは、より良質の医療を提供することにつながります。

病理診断には以下のようなものがあります

  1. 細胞診断
  2. 組織診断
    a生検組織診断
    b手術で摘出された臓器・組織の診断
  3. 手術中の迅速診断
  4. 病理解剖

 

1.細胞診断

病気の一部から細胞を採取し、顕微鏡で観察し、顕微鏡で調べて、がん細胞がいるかどうかを調べます。
注射針で細胞を吸引したり、ブラシにこすりつけた細胞を用いるので、(生検・手術に比べて)体への負担が小さくすみます。尿や喀痰などから細胞を調べることもできます。健康診断、スクリーニング(子宮がん検診)などにも用いられます。

 

2.組織診断

組織診断とは患者さんの病変・病気からとられた組織(細胞)をガラス標本(プレパラート)にし、診断を行うことです。
病理医はその細胞の形や配列などを観察し、病変の種類や、良性か悪性の判断を行います。病理医がつける診断は『病理診断』と呼ばれ、患者さんのもつ病気の最終的な診断(確定診断)となるのです。

必要に応じて、特殊染色や免疫組織化学染色を加え、より的確な診断を行うようにしています。また、癌関連遺伝子産物過剰発現の有無を検討し、術後の治療に結びつくより多くの情報を含んだ診断・報告を行うこともあります。

a生検組織診断

治療方針を決めるために、内視鏡検査を行った際に病変の一部をつまみとったり皮膚などにできものができたときにその一部をメスなどで切り取ったりして、病変の一部の組織を標本にします。この検査を生検といい、その診断を生検組織診断とよびます。

 

b手術で摘出された臓器・組織の診断

摘出された臓器・組織は病理医が肉眼で病変の部位、大きさ、性状、広がりを確認し、診断に必要な部分を必要な数だけ切り取ります。
病理医が標本を顕微鏡で観察し、どのような病変がどれくらい進行しているか、手術でとりきれたのか、追加治療が必要かどうか、がんの場合は進行度や悪性度、転移の有無など、治療方針決定に役立つ情報を臨床医に提供します。

 

3.術中迅速診断

手術の最中に行われる病理診断です。
手術前に生検が難しく病理診断ができない場合/病変がとりきれたかどうかの確認のため、手術によって取り出された臓器・組織の断端を調べたり、癌の転移が疑われる部分を調べて手術で切除する範囲を決めたりする場合に行われます。

通常の病理診断は数日~数週間かかりますが、術中迅速診断では検体を急速冷凍し標本を作製、10~20分くらいで手術中に病理診断が報告され、外科医はその結果をもとに手術の方針を決定します。

 

4.病理解剖

ご遺族の承諾のもとに、病死された患者さんのご遺体を解剖させていただくのが『病理解剖』で、剖検ともよばれます。

病理解剖の目的とは…

  • 生前の診断は正しかったのか?
  • どれくらい病気が進行していたのか?
  • 適切な治療がなされていたのか?
  • 治療の効果はどれくらいあったのか?

→死因を正しく理解し、治療の適切性を評価することができます

病理解剖では、外からわかりにくいように切開し、診断に必要な臓器をとりだして、2〜3時間ほどで終了します。ご遺体は解剖後に清拭されてご遺族のもとに戻されます。

病理解剖の肉眼所見は、解剖を行った病理医から主治医へと報告され、その時にご遺族に説明されます。
病理解剖を行った場合には、全例について、治療を担当した臨床医を含めた臨床側と病理診断側の双方で「臨床病理カンファレンス:CPC」を行い、詳細に検討させていただいています。そのため、顕微鏡所見を含めた最終診断・報告までには数か月単位の時間が必要です。
また、生前には見つかっていなかった疾患や未知の疾患についての重要な情報が得られ、それは将来の医学・医療に役立てられます。
※病理解剖診断の結果は日本病理剖検輯報に登録されますが、その際に個人情報は公開されません。

 

現況

病理診断科と連携し、病理組織・細胞診標本作製から病理診断まで行っています。

技師5名全員が細胞検査士の資格をもち、細胞診を行っています。判定困難・悪性判定例以外にも、有所見全例について、病理医が加わったカンファレンスにて検討した後に診断・報告し、細胞診断精度の向上に取り組んでいます。

 

細胞診教育セミナー

1984年より細胞検査士の学会認定資格取得を目指す臨床検査技師のための『細胞診教育セミナー』を毎年主催しています。京都府内のみならず近畿各府県の医療施設から参加者を受け入れ、細胞検査士育成に努めています。現在、180名以上の卒業生が細胞検査士として活躍中です。
受講希望や申し込みについては、募集要項(2~3月掲載)をご覧ください。

 

 

人員体制

臨床検査技師5名 常勤

 

免許資格

免許・資格 種別・認定学会 人数
検体採取、聴覚味覚検査技能取得講習終了 厚労省指定日本臨床検査技師会 5名
認定細胞検査士 日本臨床細胞学会(J.S.C) 5名
国際細胞検査士 国際細胞学会(I.A.C) 5名
認定病理検査技師 日本臨床衛生検査技師会 4名
特定化学物質取扱作業主任者 京都労働基準連合会 2名
有機溶剤作業主任者 京都労働基準連合会 1名

 

施設認定

 

所属学会

 

 

病理検査実績年度比較

  2011
年度
2012
年度
2013
年度
2014
年度
2015
年度
2016
年度
2017
年度
2018
年度
2019
年度
2020
年度
前年度比
2020
/2019
 
組織 迅速 59 86 60 47 48 55 51 44 68 74 108.8%
通常 手術 668 780 637 445 535 542 502 516 516 598 115.9%
生検 997 1113 1125 1099 1051 886 978 1047 1036 1133 109.4%
ポリペク 257 272 253 232 293 323 325 261 286 345 120.6%
EMR・ESD 47 62 75 70 78 82 71 94 80 74 92.5%
その他 45 75 72 70 80 65 47 55 42 50 119.0%
2014 2302 2162 1916 2037 1898 1923 1973 1960 2200 112.2%
2073 2388 2222 1963 2085 1953 1974 2017 2028 2274 112.1%
ブロック数 - - 7597 7091 8389 7709 8032 7976 8120 8782 108.2%
組織診断料 1714 1907 1857 1808 1902 1791 1825 1881 1861 2086 112.1%
細胞 保険診療 迅速 12 22 16 1 2 1 3 2 2 7 350.0%
婦人科 3162 3323 3389 3160 3476 3528 3521 3660 3546 3513 99.1%
その他 R 171 138 138 135 115 28 37 29 14 66 471.4%
U 55 59 40 51 56 111 89 85 183 474 259.0%
F 190 210 191 181 186 168 172 159 151 171 113.2%
B 184 246 148 143 171 136 118 121 104 124 119.2%
TH 3 1 1 1 0 1 0 1 6 26 433.3%
LY 8 15 7 9 8 7 3 5 5 4 80.0%
D 9 49 28 22 22 21 26 19 42 48 114.3%
O 12 8 6 4 3 8 3 5 6 19 316.7%
632 726 559 546 561 480 448 424 511 932 182.4%
3806 4071 3964 3707 4039 4009 3972 4086 4059 4452 109.7%
検診 婦人科 285 145 117 69 125 96 112 119 110 58 52.7%
その他 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 -
府がん検 898 770 568 652 555 552 415 376 401 308 76.8%
1183 915 685 721 680 648 527 495 511 366 71.6%
4989 4986 4649 4428 4719 4657 4499 4581 4570 4818 105.4%
細胞診断料 644 748 575 418 458 416 378 367 450 866 192.4%
病理検査判断料 2581 2696 2846 2951 3234 3321 3264 3391 3361 3245 96.5%
剖検 13 9 10 10 11 7 14 7 7 6 85.7%
CPC 11 12 9 13 11 8 14 11 6 8 133.3%
特殊染色 2014年度より集計開始 1105 1514 1422 2075 1670 1258 1492 118.6%
免染 酵素 827 1072 851 897 876 893 1031 1265 1386 1555 112.2%
蛍光 17 26 33 20 22 11 39 18 18 29 161.1%
電顕 17 23 27 16 19 12 35 15 15 30 200.0%
診療介助 腎生検 16 23 30 17 20 10 34 15 15 28 186.7%
消化器内科 - - - - - - - - 19 21 110.5%
耳鼻咽喉科 - - - - - - - - 7 31 442.9%
呼吸器科 70 64 59 57 41 - - - 2 45 2250.0%
その他 13 25 13 15 15 23 19 18 13 12 92.3%

 

学会活動

 

教育活動

毎年、臨床検査技師養成校より、臨地実習を受け入れています。

 

京都民医連中央病院 細胞診教育セミナー

1984 年より細胞検査士の学会認定資格取得を目指す臨床検査技師のための『細胞診教育セミナー』を毎年主催しています。京都府内のみならず近畿各府県の医療施設から参加者を受け入れ、細胞検査士育成に努めています。現在、180 名以上の卒業生が細胞検査士として活躍中です。
受講申し込みについては、募集要項(2~3 月掲載予定)をご覧ください。尚、定員に空きがあれば、1 次試験後の編入も募集することがあります。