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2023年12月13日水曜日
Chat GPTは課金するとイラストを描いてもらえます。最近はいろんなイラストを描いてもらう遊びをしています。
例えば
「聴診器を持った医者を描いて」

おお、なかなかな出来じゃないですか?
「イケメンにして」

日本人じゃなくなった!イケメンと言えば日本人じゃないのか、くそっ!
「アメコミ風にして」

白衣じゃなくて、何かの強化スーツですね。
なんなら、手に持ってるのは聴診器のようで特殊な武器?
「少女マンガ風にして」

きらっきらしてるなぁ!ピアスをつけるな!
「古代エジプト風にして」

聴診器のようで聴診器でないのが絶妙ですね。
「浮世絵風にして」

おお、これは完成度高い。過去一じゃないですか?
「ゴシック調で描いて」

こんなハリウッド映画のポスター、見たことある気がします。
「現代アート風にして」

おお、なんか分からないけどそれっぽい!
「1000年後の医師を予想して描いて」

体に何かわからない機械が埋め込まれてるっ!聴診器は1000年後も生き残ってるんですね。
2023年12月6日水曜日
医師の働き方改革に合わせて、当院でも労働環境の改善を行なってます。
その1つが、
救急の当直明けは9時で帰られる!
これが個人的にはめちゃ嬉しい。
今の時期は気候もよくて、昼間に外を歩いてて気持ちいい。
自分は当直明けに寝ると、かえって夜眠れなくなってしまう。なので当直明けの昼は、敢えて眠くならないよう体を動かす派なんです。
昨日はあまりに外が気持ちよくて、大文字山なんかに登りました。京都の特権ですね。気持ちいい風に当たって、下山後はお気に入りのサウナでととのう。
まさに、当直のご褒美です。
ちなみに、病棟の当直明けは12時45分まで。救急当直の9時帰宅は10月から試験運用が始まって、4月からは正式導入の目標です。頑張って定着させたいです。
2023年11月27日月曜日
医師として普段患者さんに接していると時々、生活上の注意点などを指示しても全然守ってくれなかったり、こちらに対して攻撃的な言動をされることを経験します。
こういうときに
「自分は正しいことを言っているのに、この人は守ってくれない。この人はダメな人だ」という考えに陥りそうになります。
医学的に正しいことであったとしても、それを守ることが絶対的な正義なのか?これについては時々立ち止まって考えるようにしています。
例えば検診で引っかかった糖尿病の人を診察していて毎日コーラを1本飲んでいて、お菓子も好きと言われたとしましょう。
「糖尿病悪くなるからコーラもお菓子もやめてください」
「運動していない?それはいけませんね、まずはウォーキングから始めましょう」なんてお話しすると思います。
ついでに「たばこもやめた方がいいです」「お酒たくさん飲んでますね減らしてください。休肝日も作ってください」なんていう指導。当然これらは医学的には正しいことで医師の立場からしたらこのような指導は当然行われるべきです。
ただ患者さんからしたら今までこれが普通の生活だと思っていてしかも体調が悪いという自覚はないのに、急に目の前に知らない白衣を着た人物が現れ、今までの生活をひたすら批判されるという体験になりかねないのです。当然全てをすぐに治すのはかなり大変です。
なので、私は患者さんに生活指導したときは、医師からのメッセージをどのように受け取っているのか観察するようにしています。診察終わりに「説明聞いてどう思われましたか?」とフランクに聞いてみたりもします。
「あなたのために言っているのだから改善するのは当然でしょ」という態度は取らないように気をつけています。
すぐ改善されなかったときに「ダメな患者だ」と思うのではなく患者さんがどのように考えているかヒアリングしたりしています。
「この医者の言うことは正しいと思うけどそんなに急に生活は変えられないよ・・・」と思われているなら、まずはコーラを減らす、少し運動を取り入れてみる、栄養指導を受けてみるなど取り組みやすいところから少しずつ生活を変えていく。
「いきなり出てきて批判してきて感じ悪い・・」と思われていそうなら、なぜ生活習慣の改善が必要かを噛み砕いて説明するなど対応することで少しずつ医師ー患者関係が出来てきます。
「ちょっと生活習慣変えてみたけど、まだ全部はできていない・・」というのであれば、第一歩を踏み出したことを喜び、2歩目をどうするか一緒に考えます。
患者さんは自分の行動を選択する権利があるので医師に従わない=正義じゃない、悪というわけではありません。でも我々としては医学的に不幸な出来事が起こる可能性を下げたいから行動の是正をお願いしている。
そこにはどちらが正義でどちらが悪という概念はないと考えています。
それに患者さんに限らず人は批判や否定をしてくる相手のアドバイスには素直に従い難いものです。
なので急に今までの習慣を変えることの大変さに共感しながら、決して以前の行動を批判しているわけではなく、健康な期間を延ばすという共通の目標のためにやっているというのを伝えてみています。
うまくいってプンスカしていた患者さんがにっこりしてくれてしかも健康になってくれた。こういった時が、わたしにとって医者やっててよかったなぁと思う瞬間です。
2023年10月25日水曜日
当院で指導医の立場にいると研修医の指導に入ることが多いのですが、指導の対象は他にもたくさんいます。
例えば専攻医がそうです。
総合内科に属していると自分の科の専攻医だけでなく、他の科の専攻医が治療方針の相談にきて、そのまましばらく指導することもあります。
他にも、見学に来た学生さんをカンファレンスで指導したり、医師体験にきた高校生の指導をすることがあります。
一言に指導と言っても相手のレベルに合わせて指導内容のレベルを変えたり、フィードバックの際の評価の基準を変えたりと色々考えています。
「え?めんどくさそう」と思った方もいるでしょう。そうです。面倒臭いんです。
しかし、私を含めて当院の指導医は研修医や専攻医学生と関わるのが好きな人が多いんです。だから面倒臭いより楽しいが勝つんです。だから研修医向けのカンファレンスも日々開催しています。この空気感は当院に来て見学してみないとわからないかもしれません。いろんなカンファレンスの写真を集めてみました。ちょっとでも感じ取っていただけると幸いです。
さあ、この文章を最後まで読んだそこのあなた。
この記事を読んでいるということは当院に興味がありますね?写真見てください。楽しそうでしょう?これはもう運命です。見学に来ましょう!
P.S なんだかマルチの勧誘みたいな文章になりましたが、当院に見学に来たからと言って怖い大人に取り囲まれて入職を強要されるということは一切ありませんのでご安心ください。
当院の見学実習は緊張を強いられる場面も少なく、レクチャーも豊富です。本命の病院の見学前の予行演習にもぴったりですよ!
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2023年4月26日水曜日
先日、長く休止していたMKSAPの勉強会を再開しました。MKSAPとは、Medical knowledge Self-Assessment Programの略称で、米国内科学会(American College of Physicians:ACP)が発行する内科学全般のテキストおよび問題集で、3年毎に更新されています。日本の医療と若干異なる点もあるものの、各領域における知識のアップデートに非常に有用です。
当院では回り持ちの担当者が国内外(主に国内)の診療ガイドラインなどを参照しながら解説を用意して、当日の参加者が解答していくスタイルを採用しています。今回は国家試験合格した内定者もお誘いしたところ、急なお誘いにもかかわらず1名参加いただきました。英語の壁が問題となるのですが、最近ではDeepLなどの翻訳ソフトもかなり使いやすくなっており、この壁は年々下がっています。最近話題のAIなども、こういうところで使い勝手を試みていけると良いなと思っています。
2023年4月14日金曜日
今日は担当患者さんの容体が落ち着いており、午前中に業務が片付きました。
久しぶりに午後はゆっくりコーヒーを飲みながら優雅に論文広げよう!と思い豆を挽き、鼻歌を歌いつつコーヒーを淹れました。
良い感じにコーヒーが出来上がり、香りを楽しみ、マグカップに入れた瞬間に「だれか救急で挿管できる人いますか?」のコールが。俯く私。ふと顔を見上げると周りの人からの視線。
涙を堪えながら、一口も口をつけていない淹れたての香りの良いコーヒーをのこし救急外来に。

机に置いていたコーヒーを何故か記念撮影してくださる医局事務さん 笑
※コーヒーはこの後スタッフが美味しくいただきました
2023年3月31日金曜日
先日初期研修終了式があり2年間当院にて初期研修を受けていた研修医の先生方が卒業され個々の進路へ巣立ってゆかれました。
初期の2年間の研修は医師として最初の2年間であり、その後の医師人生への影響もそれなりに大きく重要な研修期間です。
毎年この時期になると2年間の初期研修の内容について振り返りよりよい研修となるように次年度の研修内容について指導医達がプログラムの改善を行っています。
指導医達の負担もかなり大きいのですが、若い研修医達と関わることは意外な発見があり指導医の学びにもなり楽しく、また短期間で驚くほどの成長をみせる姿をみると嬉しくもなります。
お互い良い意味で高め合ってWin-Winな関係を構築し、より患者さんのために良い医療を提供できるよう今後も切磋琢磨してゆきましょう。
いつでもスタッフとして戻ってきてください。
また新しく来られる研修医の皆様とは新年度よりお会いできるのを指導医スタップ一同楽しみにしております。

2023年3月31日金曜日
年度末に入り、恒例の研修修了式が行われました。1年目、2年目研修医の一人ひとりが、それまで経験した診療科や連携施設での研修について振り返りの発表を行い、質疑応答も活発にされました。今年度も、一人ひとりの研修医の成長を感じさせてくれる素晴らしい発表が続きました。
全員発表が終わった後は、次年度から研修を開始される先生方の紹介と、病院長からの講評がありました。病院長の講評のテーマは「謙虚さ」で、研修修了後に専攻医として経験を積む中で自己効力感が高まってきた時にこそ注意が必要とのことでした。日々、謙虚なコンサルティングを心がけている自分としても、いい話だなぁと思いました。
個人的には、麻酔科志望の先生が、患者の診療に関わる一人ひとりのステークホルダーや、医療システムまで配慮して医療を行っていきたいと発表していたのが圧巻でした。初期研修修了時点でそこまで視野を広げているとは!この先生は1年目の時からマルチモビディティ診療をそつなくこなしていたのも印象に残っているのですが、多方面に目を向けながら事を進めていくのが強みなんだろうなと思います。こうした一人ひとりの強みを活かせる研修指導を今後も行っていきたいです。
#修了式 #初期研修 #強み #マルチモビディティ
2023年3月28日火曜日
最近外に出ると暖かくて、時間が早く過ぎていくのを実感しています。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。自分の循環器の研修も佳境。最近は難しい症例を担当させてもらい力不足を痛感しました。一瞬一瞬の判断に迷わない様により多くの研鑽を積んでいきたい所存です。
春からは堺にある耳原総合病院で9ヶ月間循環器で研修してきます。
後輩に指導できるぐらいまでパワーアップできる様に頑張ります!

2023年3月13日月曜日

写真のペンはJRからのいただきものです。
クリップについているのは新幹線の線路の異常をチェックするための車両で、「新幹線のお医者さん」と言われている通称ドクターイエローのマークです。
コロナ禍でめっきり出張が減っていた昨今ですが、最近新幹線に乗る機会も出来てきました。そんな中、2月初めの講演会で東京から戻る車内で痙攣を起こしたお客さんがいるということで「お客さんの中にお医者さんはいませんかー!」のコールがありました。
その時私は指定席を取った車両に乗り損ね、なんとか確保した自由席で惰眠を貪っていました。
「お医者さん、いませんか!」と近くで大きな声で叫んでいる乗務員さんの声に反応して目が覚めて見上げたら、乗務員さんとバッチリ目が合い、「え?もしかしてお医者さん?」という期待を込めた視線を受けて無視することはさすがにできず、寝ぼけ眼で「ア、イシャデス、、ドウシマシタ?」と受け答えしながら涎を拭きつつ説明を受けて患者さんのもとへ。
見ると手足を震わせながら意識を失っている中年の男性が。
とりあえず呼吸ができているか、脈があるかを確認。呼吸はできている。備え付けのSpO2モニターでも95%。血圧計は壊れていたけど橈骨(とうこつ)動脈は触れているから血圧はありそう。
額からは汗を噴き出している。呼吸は荒め。
交感神経が亢進してそうなので、とりあえずは低血糖を考えて「だれかガムシロップ持ってますか?」と叫んでみたら車内中からガムシロップが10個集まりました 笑
それを舐めさせつつバイタルチェックしつつ経過見てると、少しずつけいれんもおさまり意識も戻って来ました。
そうこうしていると車内から他のお医者さんも集まってきて、神経内科のお医者さんも来られました。
まずは一安心。名古屋駅も近いとのことなのでホームに救急車を呼んでもらうように乗務員さんに頼んでもらい、なんと名古屋駅で降りる予定という神経内科の先生にバトンタッチしました。
状況を話したところ、意識も戻り、麻痺もなく、低血糖発作の可能性が高そうだが検査も何もできない状況なので、てんかん、一過性脳虚血発作、などたくさん鑑別ありそうですね。とプチカンファレンスとなりました。
名古屋駅で無事降車され、その後どうなったかはわかりませんがお元気にされていることをお祈りしつつ、自由席に戻り、再び夢の世界に旅立とうとしたところで、乗務員さんが「お礼をしたいので連絡先を」とのことで、連絡先をお伝えしました。
その後何が来るのかな?と思っていたらお礼のお手紙とドクターイエローのボールペンが。非売品だそうで、新幹線内での救護活動のお礼に送られるものだそうです。
颯爽と「私に任せて!」みたいな登場じゃなく、座席で寝てた寝癖がついていたのが悔やまれますが、この仕事をしているものとして対応できて、皆さんに安心していただいたのたは良かったと思っています。
寝起きかつ、実はおっかなびっくりの対応でしたが。次は颯爽と登場できるように、より研鑽を積もうと思いました。
2023年2月28日火曜日
1月〜2月上旬にかけて、2年目研修医の先生がHCU研修ローテに来てくださっておりました!
私も集中治療領域が大好きなので一緒にたくさん勉強させていただきました。
しかし、2年目で1月にもなると独り立ちまで本当にもうあと少しという段階。
朝一番にHCUに来て、患者さんを診察して、ルーチンエコー所見とって、点滴と栄養メニューを考え、面談調整までいつのまにか終わっている…だと…
インアウトの計算まで完璧ではありませんか。
ほんの少し土台作りを手伝うだけで、ほんの少し仕上げに色を足すだけで、こんなにも良質な集中治療を一緒に作り上げることができるとは。指導医としてもとても楽しい1.5ヶ月でした。
研修医のみなさんには是非積極的に当院のHCUをローテしていただきたいです。他院のICU研修に劣らぬ質の教育をお届けすることが指導医としての目標です。
2023年2月7日火曜日
2023年も始まりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
当院では、関連施設である太子道診療所で指導医とともに外来研修を行っております。
本日は研修医とともに外来を行いましたが、限られた時間、手段のなかで身体診察、鑑別、検査、治療を共に考えていきました。
外来終了後には振り返りもしております。検討する際には、自分自身の指導が先生方に合っているものか考えるきっかけとなりました。
これからもお互いに成長できるような研修になれば幸いです。

2023年1月27日金曜日
厳しい冬がやってきました。先日の雪、すごかったですね。
当院の研修プログラムを見てもらうとわかるように、初期研修医が内科をまわるのは4月~9月です。
それ以外は選択期間で希望してくれれば喜んで受け入れるのですが、いかんせん10月以降は内科にいる初期研修医が減るのが実情です。
しかしその分、濃い指導を受けてもらえるように心がけています。
研修内容も希望に応じて、HCU(high care unit、集中治療病棟)症例に特化してもよし、
救急外来での診療に専念してもよし、
生理検査室でエコー検査をひたすら学ぶ単位にしてもよしです。
当院で対応できる内容であれば、やりたいことを自由に言ってもらって構いません。
雪も溶けるような熱い指導体制でお待ちしています。