公益社団法人 京都保険会 京都民医連中央病院

検索

 

ホーム > 当院について > より安全で安心な医療を目指して

より安全で安心な医療を目指して

1.医療に係る安全管理のための指針

当院では患者様に安心して治療を受けていただくために、医療安全管理指針、院内感染対策指針に基づき、医療に従事する全ての職員が協力し、「患者様の安全」を心がけています。

医療安全管理指針(2021年6月改定)

 

2.安全・安心の医療を受けていただくために

~患者様も医療ケアチームの大切な一員として安全を護り推進する活動にご協力ください~

当院では地域の患者様に信頼される病院づくりをめざし、医療の安全・安心に努めています。
患者様、ご家族の皆様にも当院の医療安全・感染予防などの取り組みをご理解いただき、ご協力をお願いします。

1.医師から病状や検査結果、治療などの説明について

安全な医療を提供するため、患者様に安心していただけるために、わかりやすい説明を心がけていますが、医師の説明に不明な点や納得できないことがある場合は、遠慮なくお申し出ください。
入院前や入院中に受けられた検査で結果をお聞きになっていないものがあれば、医師にご確認ください。
医師から説明を受けられる場合は、できればご家族の方も一緒にお聞きください。

2.氏名確認について

ご本人かどうかを確認するため、投薬・検査・手術などを実施する前に、患者様にフルネームでご自身のお名前を名乗っていただいています。また当院では入院される全ての患者様に、氏名を記入した「ネームバンド」を着用していただいています。
点滴や採血の時は、ラベルの氏名をスタッフと一緒に見て確認してください。
当院スタッフが患者様のお名前を確認しない場合がありましたら、患者様から注意のお言葉をかけていただくようお願いします。

3.手術・処置・検査部位の確認について

手術、検査、処置などで左右間違いや部位間違いの発生予防のために、実施前に部位の確認をさせていただきます。できるだけ患者様からも部位をおっしゃってください。

手術、検査、処置の前に、実施部位にマーキング(目印をつけること)をさせていただくことがあります

4. 現在ご使用中のお薬について

普段から服用されているお薬(他の病院で処方されたお薬、ご自分で購入されているお薬、サプリメントなども含む)がありましたら、必ず医師・看護師・薬剤師にお伝えください。お薬手帳や説明書がありましたら、お持ちください。
血液をサラサラにするお薬やサプリメント、糖尿病のお薬、経口避妊薬など、事前に中止しないと検査や手術が受けられないお薬やサプリメントがあります。検査や手術を予定されている方は、外来で医師・看護師・薬剤師に必ずご相談ください。

5.アレルギーの予防について

食べ物やお薬、造影剤でアレルギーを起こしたことのある方は、必ず医師・看護師・薬剤師にお伝えください。
お伝えいただいた情報をもとに、安全な食事やお薬の提供を行いますが、患者様ご自身でも配膳された食事やお薬についてご確認ください。

6.持ち物について

持ち物にはお名前を書いていただき、ご自身の責任で管理していただきますようお願いします。療養に必要のない多額の現金や貴重品などはお持ちにならないようお願いします。アルコール飲料、たばこ、はさみ・カッター、果物ナイフなどの刃物、その他危険・有害なものの持ち込みは禁止しています。

7.食事の持ち込みについて

療養上、入院中は病院食以外のものは摂取されないようお願いします。食事が食べにくい、食べられない等ございましたら、遠慮なく看護師・栄養士にご相談ください。
患者様の嚥下機能によっては持ち込まれた食物で誤嚥や窒息を引き起こす恐れがありますので、十分ご注意ください。他の患者様から配られた食物が原因で事故となったケースもあります。
どうしても病院食以外の食事を希望される場合は、主治医と相談していただきますようお願いします。

8.転倒転落の予防について

入院中は生活環境の変化により、転倒・転落が起こりやすい場合があります。入院中に起こりやすい転倒・転落について、患者様・ご家族様にもご理解いただき、転倒・転落防止のためにご協力をお願いします。
スリッパ・サンダルは原則として禁止しております。履きなれた靴を着用していただき、眼鏡や補聴器、杖など日常使用されているものを使用してください。ふらつく場合などは一人で動かず、遠慮なく看護師を呼んでください。床が濡れていましたら、スタッフにお知らせください。
これまで転倒・転落を起こしたことがある場合は、その情報を看護師へお伝えください。

9.身体拘束について

当院では人権擁護のため身体拘束を原則禁止しております。しかし、病状により落ち着かない場合、生命に危険がある場合はやむを得ず鎮静剤を使用したり、拘束する場合があります。

患者様の安全を確保するためやむを得ず拘束する場合は、ご説明し同意を頂いております。緊急時は拘束をした後にご報告する場合もありますが、ご理解くださいますようお願いします。

10.無断離院や異食について

患者様の認知機能が低下したりせん妄を起こされると、病院の外へ出てしまわれたり、食物でないものを摂取されることがあります。当院でも対策を講じていますが、以前にも同様なことが起きていましたら、看護師にお伝えください。異食の危険がある場合は、患者様の手の届くところに食物以外のものを置かないよう注意してください。

11.感染対策について

感染症防止のために、患者様やご面会の方も院内感染対策についてご理解いただき、感染対策に参加していただくことが必要です。ご理解とご協力をお願いします。
【手洗い】感染を予防する上で一番大事な対策は手をきれいにすることです。病室に入るとき・出るとき、食事前、トイレの後は必ず手洗いを実施してください。

【咳エチケット】咳やくしゃみによって院内感染が広まることがあります。咳やくしゃみがあるときはマスクを着用する、咳やくしゃみをするときはハンカチやティッシュで口と鼻を覆う、咳やくしゃみをした後は手をきれいにしてください。

 

【症状の報告】発熱、鼻水・喉の痛みや咳、発疹、嘔吐、下痢、目の充血や目やになどの症状は感染症の可能性があります。このような症状のある場合は、医師や看護師に伝えていただくようお願いします。
【感染症発生時の対応】感染の拡大を防ぐため、病室の移動や検査・手術の日程の変更などをお願いすることがあります。患者様を感染から守るためや感染症を拡大させないために、スタッフがエプロンや手袋、マスクを着用することがあります。
【ご面会】面会の方も必ず病室に入る前、出た後は手洗いを行ってください。風邪気味の方や下痢、吐き気などの症状がある方の面会はご遠慮ください。

 

3.当院の医療安全活動について

医療安全委員会を設置し、病院長を委員長として医療事故防止、感染対策、医薬品管理、医療機器管理、診療放射線管理、施設管理などの各委員で構成し、院内の医療安全に関する内容を検討・協議しています。

医療安全管理部を設置し、部長(副院長)、医療安全管理者(専従)、管理事務(事務次長)を中心に多職種で活動しています。また、患者相談窓口に寄せられた内容の中で、医療安全上重要な事例は、相談窓口担当者と連携し対応しています。

各部署からリスクマネージャーを選出し、毎月1回医療事故防止委員会を開催して、院内の医療事故防止の対策と改善を検討しています。また2回/年リスクマネージャー全員参加で研修会を開催しています。

院内の全部署からインシデントレポートを集め、情報を共有し、医療事故を未然に防ぐための対策・改善策を各部署で検討しています。

 

4.医療安全の職員研修の実施

当院では、全職種を対象に2003年より「医療安全大会」(1回/年)、2004年より「医療安全講座」を実施しています。

内容は、医療安全の概論、基本的知識、感染対策、話題になっている医療情報、病院をとりまく問題や医療倫理、当院での事例報告など、医療に関わる広い視点をもって企画しています。

 

資料:過去の医療安全大会の内容

講演肉容 講師
2003年 テーマ:医療安全の病院つくり
『あれから1年、安全安心の医療を提供するために』
小西 恭司 氏
社団法人 福岡医療団理事長
全日本民医連医療安全委員会委員長
2004年 テーマ:セフテイーマネジメント
『NSTで高める医療の質』
川西 秀徳 氏
米国ニュージャージー州立大学
ロバート・ウッド・ジョンソン医学校内科教授
2005年 テーマ:電子パス
『電子カルテとクリテイカルパス』
佐能 孝 氏
広島国際大学教授
2006年 テーマ:職種参加
『患者様の声で病院がかわる』
内田 寛 氏
京都民医連中央病院 事務長
2007年 テーマ:医療倫理
『記者の目から見た医療倫理』
原 昌平 氏
読売新聞大阪本社 科学部記者
2008年 テーマ:患者・医療者の相互理解
『医療コンフリクトマネジメント』
和田 博知 氏
岡山協立病院
医療コンフリクトマネジメント担当
2009年 テーマ:医療メデイエーション
『医療トラブルの初期対応』~クレーマーと呼ぶ前に~
柴田 康宏 氏
大阪府三島救命救急センター
認定メデイエータートレーナー
2010年 テーマ:医療の安全文化
『事故の経験から伝えたいこと』
高山 詩穂 氏
自治医科大学大学院 看護学研究科
2011年 テーマ:安全文化とチームトレーニング
『チーム医療とは何ですか? 何ができるとよいですか?』
種田 憲一郎 氏
国立保健医療科学院
医療福祉サービス研究部 上席主任研究官
2012年 テーマ:安全な薬物治療
『アナタの常識は、ワタシの常識ではない!』
古川 裕之 氏
山口大学医学部付属病院 薬剤部長
2013年 テーマ:チーム力
『テクニカルスキルとノンテクニカルスキル』
長谷川 剛 氏
自治医科大学医療安全対策部 教授
2014年 テーマ:病院組織の医療安全
『医療安全のポジティブアプローチ』
辰巳 陽一 氏
近畿大学医学部附属病院 安全管理部教授
2015年 テーマ:医療事故調査制度とチーム医療
『10月から施行される医療事故調査制度について』
松村 由美 氏
京都大学医学部附属病院 医療安全管理室 病院教授
2016年 テーマ:レジリエンス・エンジニアリング
『医療安全への新しいアプローチ』
中島 和江氏
大阪大学医学部附属病院 中央クオリテイマネジメント部教授・部長
2017年 テーマ:ヒューマンエラーとマナー感覚
『ヒューマンエラー防止と現場力向上で医療安全』
小松原 明哲氏
早稲田大学理工学術院教授・工学博士
日本人間工学会認定人間工学専門家
2018年 テーマ:TeamSTEPPS
『TeamSTEPPSマインドとは?
~患者・家族もチームメンバー~』
辰巳 陽一氏
近畿大学医学部附属病院 安全管理部 教授
近畿大学医学部 血液内科 教授
2019年 テーマ: 
『医療に役立つリーダーシップとフォロワーシップ
~心理的安全性の高いチームになるために~』
辰巳陽一氏
近畿大学病院 安全管理部教授 病院長補佐
近畿大学医学部 血液内科教授
2021年 テーマ: 
ヒューマンエラーと医療安全マネジメント
芳賀 繁氏
株式会社 社会安全研究所 技術顧問
立教大学名誉教授
2022年 テーマ: 
医療事故を経験した家族が医療対話推進者になって
豊田 郁子氏
患者・家族と医療をつなぐNPO法人架け橋理事長
2023年 テーマ: 
安全の基本はコミュニケーション
~患者と医療者が協働する医療を目指して~
山口 育子氏
認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML理事長

*2020年は実施なし

 

参考資料

東京慈恵会医科大学附属病院 医療安全のためのリーフレット