ベトナムのフエ中央病院に院長、副院長を始め当院職員が訪問し、病院マネジメント、患者ケア、科学研究、医学教育で相互支援を行うための、覚え書きを交わしました。
フエはベトナム中部の都市で、京都市とはパートナーシティ提携を2013年に結んでいます。南北に広いベトナムには、北部、中部、南部の3箇所に保健省傘下の国立病院があります。フエ中央病院はこのうちのひとつ、中部地域16省を管轄する国立総合病院で1894年に設立され、2014年に創立120年を迎えます。フエ病院は広大な敷地内の中に、いくつもの建物が点在しており、その中に2006年度日本のODA(無償資金協力)を利用した建物もあります。全部で7箇所のセンターがあります。公式ベッド数は1,100床ですが実際は1,600床ほど運用されています。職員は2300人、医師は493人、看護師は733人となっています。
2017年2月8日と9日にベトナム・ホーチミン市の三大病院の一つであるGia Dinh市民病院から4名の医師と理学療法士が見学に来られました。今回の訪問は院内感染対策とリハビリテーションの取り組みに関する国際支援プロジェクトの一環として京都大学東南アジア研究所の坂本龍太医師からご紹介をいただき、当日コーディネーターの松本瞳様が同行されていました。
Gia Dinh市民病院は1500床規模の拠点総合病院で、毎日の外来受診(救急も含めて)は4,300人を担当し、年間緊急手術16,000件、予定手術20,000件を行っているそうです。院内感染については交差感染、人工呼吸器関連肺炎、薬剤耐性菌の問題が特に深刻で、当院における看護ケアプロセス、正しい手洗いの徹底を促す工夫をみて実施可能な改善方法を話し合いました。手術室の衛生管理についても情報交換しました。
急性期病棟における早期リハビリテーション、回復期病棟の管理と退院調整について多職種間連携の大切さも理解していただき、今後ベトナムでの新たな取り組みの誕生を楽しみにしております。
病院の紹介と院内感染対策に関する情報交換会
HCU病棟における看護、早期リハビリテーション、院内感染対策の見学
「手洗いだけでなく、スタッフのスキンケアも大事!」とのミニレクチャー
ロボットスーツHAL®を用いたリハビリテーションの見学
Gia Dinh 市民病院 より感謝状をいただきました。(PDF:122KB)