入職すぐは、毎日のように初めて聞く言葉や疾患、手技などがたくさんあり、仕事中に調べるキーワードをメモしておき、仕事が終わり帰宅してから学習をしていました。しかし、調べる事が多く、帰宅してからの時間では足りないため睡眠時間を削って学習することもありました。そんな時、先輩から「あまり無理せずに3つ程度に絞って学習するといいよ」とアドバイスをもらいました。3つと聞くと少なく感じますが、コツコツ学習することが結果患者さんへのより良いケアに繋がると信じて卒2の今も続けています。
働き始めた頃は、自分が思い描いてた以上に毎日忙しく、検温・処置・オムツ交換などで手一杯になっていました。私がいる2A病棟は大半の患者さんが80歳以上の方で認知症の患者さんも多く、説明をしてもうまく伝わらず、何度も同じ質問をされ、思うように対応できず困っていました。そこで意識して病棟の先輩方の行動を見たりどのように対応しているのか聞き、少しずつですが思うように動けるようになってきました。
私は印象に残っている患者さんとの関りがあります。入職し少し慣れてきた頃に、日勤で受け持った患者さんが2日後仕事へ行くと亡くなっていました。記録を読み返すと準夜帯で急変しそのまま亡くられた経過の記載がありました。初めての患者さんの死を中々受け止めれず、先輩看護師とリフレクションなどもしましたが、自分が何か見落としていたのではないかと思い患者さんを看るのが怖くなりました。そんな時に退院する患者さんから「あなたと話すと安心する、いつも丁寧にありがとね、頑張ってね」との言葉をもらいました。その言葉をもらい、くよくよしてる暇があるなら勉強してきちんと患者さんを看れる看護師になろうと前向きになれたのを覚えています。学習はもちろん、日々の業務の中で患者さんとたくさん話して新しい患者さんの一面知るのが私の楽しみの一つです。何気ない話の中からその患者さんの生活背景や思いも知りケアに繋げられるようしています。
私のいる病棟は総合内科病棟です。主に誤嚥性肺炎や尿路感染症や敗血症などのショック後の患者さんが入院されます。また高齢の方が多く、中には認知症がある方もいます。高齢者の特徴として様々な症状があります。また入院による環境の変化として不安が強くなったり、せん妄を起こすこともあります。私たちはこれらの症状のある高齢の患者さんに対して排泄ケア、せん妄ケアなどを中心に関わっています。排泄ケアでは尿路感染症を繰り返す、またはリスクのある患者さんに対して超音波機器を用いて残尿測定をしてアセスメントもしています。せん妄ケアでは、入院前の生活に近づけられるように環境を整えたり夜間の様子も見ながら日中の活動を促し、環境調整、適切な薬剤の使用を検討しています。
1年目のときは病態の理解と技術を覚えることに必死でした。そんな中で患者さんの思いに寄り添えているのだろうかと不安がたくさんありました。
2年目では、ある患者さん(A氏)から多くのことを学びました。A氏は突然の病気と人工呼吸器が必要になることに戸惑いがありました。私はA氏が在宅に帰るにはどんな情報が必要なのか、誰と連携を取ればいいのか考えました。そこで先輩とA氏の様子を共有したり、主治医には治療のことを聞いたり、理学療法士と1日のスケジュールを考えたり、呼吸療法の資格を持つ先輩から人工呼吸器患者の自己吸引を教えてもらいました。そして退院に向けた調整を行いました。家では誰がA氏の介護をするのか?医療管理はどの施設に依頼するのかなど検討していく中で、患者さんには多職種が関わり支え合っていることに気付きました。
3年目になり、病棟では毎日ナースカンファレンスをしています。患者さんが退院出来る様に看護として何が出来るかをみんなで考えてケアに繋げています。日々の関わりで感じた事を情報共有し実践に活かしたとき患者さんの新たな一面に出会うこともあります。そのような時にやりがいを感じています。
私は自身の入院体験がきっかけで看護師を目指しました。
看護師になり気がつけば今年で4年目となり様々な役割や後輩育成の立場にも立ち、葛藤しながらも充実した日々を過ごしています。
まず、看護師になった当初は初めて経験することや覚えることばかりで、不安や緊張で押し潰されそうになっていましたが、先輩看護師や仲間に支えられながら乗り越えることができました。徐々に病棟業務にも慣れ、視野も広く持てるようになったことで患者様と余裕をもって接する時間を上手く作ることができるようになりました。自身がそうであったように入院中の患者は非日常的な環境の中で、大きな不安やストレスを抱えながら入院治療を受けています。その気持ちを理解できるからこそ、私は日々の声かけや共感の姿勢、丁寧な説明を大切にしています。そして、患者様の安心した表情や感謝の言葉を日々やりがいに感じながら今後もより良い看護が提供できるよう取り組んでいきたいと考えています。
次に、4年目より実地指導者として後輩育成に携わっています。これまでは、教えてもらう、先輩に相談することが主でしたが、現在は初期研修生に対して指導することや相談を受けるといった場面が多くなりました。初めはこれまで経験したことや知識を伝えることばかりに捉われていました。しかし、研修生との関わりを通して、経験や知識だけを教授するのではなく、常に初期研修生の立場に立って看護場面を振り返り共に学ぶ事が大切であり、それが自分自身を見直すことや成長にもつながっていると実感しています。この先も実地指導者としての経験や学びを生かして、さらに看護師としてスキルアップしていけるよう精進していきたいです。
私は普段、病棟で働く看護師として、患者さんの療養を支える仕事をしています。4B病棟は主に消化器疾患の患者さんが入院されています。検査入院の方だけでなく、化学療法を受けられる方、癌の終末期の方など様々な患者さんがおられます。患者さんの療養を支えることは簡単なことではなく、医師やリハビリスタッフ達と協力し、日々試行錯誤しながら看護を行っています。最初はわからないことが多くて戸惑うこともありましたが、同じ職場の先輩や同期のスタッフの支えもあり、今でも看護師として働くことが出来ています。
私は4年目から実地指導者として、新しく入職してきた後輩たちの後進育成に関わることになりました。1年目の看護師にとって医療現場で働くことは、看護学校での実習とは違い、わからないことがたくさんあるのに加え、看護の実際を知り、リアリティショックを感じることがあります。実地指導者はそんな後輩たちと一緒に歩み成長出来るように支えることが役割です。私も1年目の頃は、担当の指導者に相談に乗ってもらったり、患者さんのケアについて考えたりと指導者の存在がとても頼りになっていました。看護は1人で行うものではなく、他のスタッフ達と協力しながら行うものです。指導者をしていると、その大切さを改めて感じるようになりました。また後輩達の看護の考えを聴くと、私にはない視点で看護を考えていたりと、私自身が勉強になるなと思うことがあります。実地指導者となってまだ1年目ですが、後輩達と共に自分も成長できるよう、日々研鑽していきたいと思います。
私は、入職後すぐ手術室に配属され現在7年目になります。現在、卒後2年目の教育担当と教育委員をしています。まだ入職したのがついこの間のような気もしますが、たくさんの先輩方に支えられながら手術室で育ってきました。しかし、はじめ手術室配属が決まった時の不安はとても大きかったです。学生の頃、手術室に入ったのはたった1日の実習だけで、手術看護について学ぶ機会も少なかったため、手術室の看護師はドラマで見るような、医師に言われた器械を渡すのが仕事なのかなぐらいのイメージしかありませんでした。しかし、実際働き始めて、手術室の看護師の役割がいかに重要か知りました。手術室では1人の患者さんの手術のために、時には何日も前から担当するスタッフ達が当日の手術がスムーズかつ安全に進行できるよう準備します。そして、1人の患者さんに対して立案した看護計画をチームで共有し、全員で実践することでチーム一丸となって手術に臨みます。各科にわたる病態生理の知識はもちろん、コミュニケーションスキルも必ず必要です。そんな手術室での看護を好きになり、不安もありながら手術を決意した患者さんに「この人と一緒なら安心かな」と思ってもらえる看護師になりたいと思って今日までやってきました。
自分が常に成長し続けることで、教育につなげられたらいいと思います。自分が成長してきた中で良かったことを伝えていくことで、新人スタッフに自分のことを身近な存在と感じてもらえるかなと考えます。「自分はこうして教えられて良かった」「あの時の言葉で自分の看護観が深まった」など実体験の中から、教育を受ける側の気持ちに立って伝えることを大切にしています。初期研修生は、はじめ、「自分も先輩スタッフのようになれるのだろうか」と不安を感じることが多いように感じます。そこで、私も同じ気持ちで不安だったことや、この課題はこんな気持ちで乗り越えたなどと、共感の姿勢で接することで、教育する側が身近な存在と感じてもらえたらと思っています。
現在、3歳と8歳の子どもがいます。1人目を出産する前までは中央病院に勤務していましたが、出産後は民医連の小児科の診療所で働いていました。上の子の小学校入学を機に、中央病院にもどることを決め、現在、救急外来に勤務しています。
中央病院にもどろうと思ったのは、夜勤回数を選べたり、普通の勤務より休みを多く取得できる制度があったからです。小児科の診療所から中央病院への異動は不安もありましたが、自分でもできるかなと思い決めました。はじめは自分自身も業務になれることに必死で、今も昔の経験・知識を思い出しながら、時間をみつけて自己学習に励むようにしています。
異動して1年が過ぎ、自分が働き続けられているのは、家族の協力と理解、師長をはじめ周りのスタッフのサポートがあったからこそ、ここまで続けてこられていると思っています。又、職場に育児の先輩が沢山いることで仕事の相談だけでなく、育児相談もでき、私自身、職場でリフレッシュできることも多いです。
先日、娘が夜勤に行く前に「がんばってきてね」「コロナにまけないで」と手紙を置いてくれている時がありました。子どもには仕事から帰って疲れきっている姿をみせてしまったり、夜勤に行くことで寂しい思いをさせているかもしれません。子どもとの時間を大切にしながら、患者様のために自分自身のスキルアップができるように努力していきたいと思っています。そして将来、子どもが自分の働く姿をみて何か感じとってくれるものがあれば、働き続ける意味はあるのではないかなと思っています。
現在はオン・オフの切り替えがしやすい環境なので、子どものことを一番に考えながら、ワークライフバランスをとっていきたいと思っています。そして家族、職場の方への感謝を忘れず、これからも頑張って行きたいです。