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京都民医連中央病院報

病院報 2014年新春号 Vol.42

くらしに役立つ病院食の工夫

 

血液中に尿酸が多くなった状態を高尿酸血症といいます。それが長く続くと、血液に溶けきらなかった尿酸は結晶になって関節にたまり、激しい痛みを伴う炎症発作(痛風)を起こすことがあります。

現在、痛風患者さまの数は90万人以上、高尿酸血症は600万人以上と推定されており、成人男性の4~5人に1人は高尿酸血症であると言われています。これほどまでに増えたのは、食生活の欧米化やアルコールの摂取量が増加したことが大きな原因だとされています。

※尿酸はプリン体を代謝した結果生じる老廃物( 燃えカス)のことをいいます。 (プリン体は細胞を作る成分で、食品の中にも含まれますが体内でも合成されます)

高尿酸血症の定義

 

遺伝的体質もあるようですが、食べ過ぎ、飲み過ぎは高尿酸血症や痛風発作の原因となります。運動不足やストレス、激しい運動も原因のひとつと考えられており、生活習慣病のひとつであるとも言われています。

治療は薬物でのコントロールが中心となりますが、日頃からバランスのよい食事や適度な運動を心がけるなど生 活習慣の是正で、再発を予防していくことも大切です。

 

食事のポイント

バランスのよい食事にしましょう

主食(ごはん・パンなど)・主菜(魚・肉・卵・大豆製品)・副菜(野菜)を揃えましょう。肥満があれば減量を!

 

水分を充分とりましょう

尿量が増加すると尿酸の排泄量が増加します。水分をしっかりとって尿量を増やし、尿酸を排泄させましょう。

 

アルコール類はひかえましょう

アルコールには肝臓での尿酸産生を亢進させ、腎臓からの排泄を低下させる作用があります。プリン体カットされたビールにする、休肝日をつくるなどしてみましょう。

1日のアルコールの適量
●ビール500ml
●日本酒1合
●ワイン240ml
●ウイスキーシングル2杯(140ml)
  ・・・のいずれかを目安にしましょう

 

プリン体を取りすぎないように

尿酸値の上昇は、食事より体内での合成や排泄の方が影響が大きいことが明らかになってきましたが、プリン体の多いものは連続して食べないようにしましょう。また、プリン体は水に溶けるので、肉や魚からとったスープなどにも注意が必要です。

プリン体食品

プリン体を多く含む食品
●鶏・豚・牛レバー
●干物
●カツオ・エビ・まいわし丸干し

偏った食事になっていないか、この機会に食生活全体のバランスを見直してみましょう。

 

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