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京都・嵯峨にある油掛地蔵は、その名の通り油をかけて祈願をする少し珍しいお地蔵様です。お地蔵様に近づくと、つんと油のにおいがし、長年油をかけられたお地蔵様は、はっきりとお顔も分からないほど、黒く光っています。
この油掛地蔵は、今より約670年前の鎌倉時代後期(延慶3年)に、平重行の願主にて建立されました。
また、この石仏に油をかけると祈願成就するという言い伝えは、その昔、油商人が売れ残った油を地蔵様にかけて供養すると、後から商売が繁盛した、というところからきているそうです。約300年以上も前から油をかけて祈っていたことが、黒川道祐の『嵯峨行程』にも記されています。
お地蔵様の左隣には、小さな赤ちゃん地蔵が隠れていますので、探してみて下さい。
