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緩和ケアは、癌の治療ができなくなってから始めるものではありません。
がんの治療に伴って現れるつらい症状を和らげることで、体力の消耗や心のつらさを最小限にすることも緩和ケアです。
ですから、緩和ケアは、がんと診断されたときからはじまるものなのです。
がんの療養中には、痛みや全身倦怠感、食欲不振や呼吸困難感などさまざまな症状に悩まされます。こうした症状や心のつらさを和らげるのが緩和ケアです。
緩和ケア病棟では、がんに伴ういろいろな症状を緩和することを目的としています。緩和ケアは緩和ケア病棟でしか受けられないものではありません。
全室個室で、各部屋にはトイレと洗面台を設置しています。
ご家族が患者様とご一緒に過ごすことができます。
患者様・ご家族が自由に利用できる場所です。ボランティアもティーサービス等で利用することがあります。
誰でも一人になりたい時があります。心静かに過ごすことができる空間となっています。
季節のうつろいの中で、心と体を落ち着けることができる場所です。
患者様に付き添うご家族や、遠方から来られる親族の方などの宿泊・休憩のために準備しています。
事前に看護師までお知らせください。面会時間をあらかじめご相談の上で、許可制になっております。
がんそのものに対する治療は行いません。病状の進行による身体的・精神的なつらさを和らげるケアを行います。患者様が自分らしい時間を過ごされるよう家での療養に近い環境となっています。家族の方も休息できる場所もあります。心電図モニターや人工呼吸器の装着、人工透析は行っておりません。
緩和ケア病棟の入院目的には大きく4つあります。
緩和ケア面談外来を受診していただき、病棟の特徴を理解された方が対象となります。
*当病棟では以下の対応は行っておりません。
基本的には、患者様がご自身の病気について知った上で、入院を希望されることが望ましいと考えています。病名告知が絶対条件ではありませんが、患者様から病名、病状、余命などに関して、ご質問があった場合には、真実に基づいた上で、患者様の状態を勘案しながら、お話していくことにしています。
つらい症状を和らげるために必要な酸素や薬は続けて使用します。
痛みに対しては、一般的な解熱鎮痛剤や痛みに対して効果があるとされる薬、医療用麻薬などを使用して苦痛の緩和を行います。
はい、可能です。症状が安定していると医療者が判断させていただいた場合、在宅療養を支援しています。患者様の状況や入院期間によっては、在宅療養や転院をお願いする場合があります。
可能な限りお手伝いさせていただきます。
緩和ケア病棟では、身体や気持ちのつらさを和らげるケアを行います。なるべく患者様のペースで過ごしていただけるよう、担当看護師と相談して1日の過ごし方を決めるといった配慮をしています。(夜勤は21床で3名の看護体制ですので、お待たせすることもあります。)
ご希望があればお部屋での付き添いが可能です。
患者様の病状により、病棟より付き添いをお願いする場合があります。
基本は禁酒、禁煙です。患者様に限り、規約のもと対応する場合がありますが、主治医の許可が必要となります。家族や面会の方の飲酒や喫煙は一切できません。規則違反は迷惑行為となり、患者様の入院継続が難しくなります。
ペットとの面会は可能ですが、基本は屋外となります。病状により屋内面会をされる場合は、ケージに入れることと、事前の申請が必要になります。
現在行っている、もしくは行いたいと考えている療法について、まずは主治医にご相談ください。
明らかに患者様の不利益になると考えられる療法の場合は、許可が出ない場合があります。
社会的、経済的なことなど不安のある方は、職員に声をかけてください。
病棟担当の医療ソーシャルワーカーが対応させていただきます。
緩和ケア病棟での検査、画像、処置等は入院料に含まれますが、入院期間によって入院料が異なってきます。
事前に「限度額適用・標準負担額減額認定証」発行の手続きをしていただきますと、ひと月の医療費の上限が決まりますので上限以上の医療費のお支払いはございません。
すでに手続きがお済みの患者様は入院時に保険証と併せて受付へご提示ください。
《 緩和ケア病棟入院費用 》(概算)
入院1日 (0日〜30日まで) |
入院1日 (31日〜60日まで) |
入院1日 (61日以上) |
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1割負担 | 約5,100円 | 約4,600円 | 約3,400円 |
3割負担 | 約15,200円 | 約13,600円 | 約10,100円 |
*差額ベッド料はいただいておりません( 個室料無料です)
がんと診断されて、手術や抗がん剤で徹底的に闘う人、民間療法に希望を託す人、あるいは、何の治療も受けずに
自然の成り行きに任せる人など、がんとの向き合い方は、人それぞれに異なります。
どの向き合い方が正しく、どの向き合い方が間違っているということではありません。
どのような道を選ぶかは、「その人らしさ」によるのです。
緩和ケアでは、病気と向き合うばかりでなく、その人が奏でている音楽に耳を傾けることを大切にしています。
「その人らしさ」とは、その人が奏でている音楽のようなもの。
生まれ育った時代や環境が異なり、感じ方や考え方が一人ひとり異なっているので、それぞれに独自の音楽があるのです。
私たち緩和ケアに携わる者は、あなた独自の音楽に、「あなたらしさ」に真摯に耳を傾けたいと思っています。
あるがままの、あなたの音楽を聞かせてください。