カテゴリー別アーカイブ: 専門・認定看護師

今回は緩和ケア認定看護師より

今回は、緩和ケア認定看護師の本井真樹が担当させていただきます。

私は、2011年秋に当院に開設した緩和ケア病棟で働いています。

 

病棟看護の紹介も少しさせてもらいますね。

緩和ケアって、緩和医療ではなく、あくまでもケアなんです。痛いから薬だけで治すのではなく、痛いときに傍にいてもらって少し痛みが和らいだとか、さすってもらって安心できたとか、そういう看護の基本が展開できるところだと思っています。

みんなでつくっていく4年目の緩和ケア病棟、多職種チームでがんばっています。

 

6月19日・20日にパシフィコ横浜で開かれた

第20回 日本緩和医療学会学術大会に参加してきました☆

今年は、「緩和ケア登録患者への電話介入を行なっての現状と課題」をポスター発表しました。電話介入という相談窓口が患者さんとご家族にとって安心に繋がっていることを評価していただき、他の緩和ケア病棟の現状や実践を知り、多くの学びをいただきました。しかし・・・発表はいつも緊張です

 

そして学会のもうひとつの目的(楽しみ)は、認定看護師教育課程の同期と会うことです。

全国にいる同期との交流は、刺激にもなり、癒しにもなります。

このブログのために学会風景の写真を撮ってくるつもりが・・・横浜の夜景と同期と食べた小龍包しか撮っていませんでした。

暑い日が続きますが、皆さまも体調には気をつけてくださいね。201508ブログ写真 無題

第4回日本感染管理ネットワーク学会・学術集会に長野へ

今回はわたくし感染管理認定看護師の曽根が担当いたします。

どうぞ宜しくお願いいたします。

 

CNICの役割は専門的な知識と技術を用いて、患者さまをはじめ医療従事者・病院を訪れる全ての人を感染から守ることです。更には地域での感染防止活動も期待されてきています。

近年薬剤耐性菌によるアウトブレイク事例が報道されており、私はもとより、どのCNICも日常的に最も注意を払っているところだと思います。

そんな中、5月14日から長野県松本で開催された第4回日本感染管理ネットワーク学会・学術集会に参加してきました。特別講演ではMRSA感染で夫を亡くし、その後『院内感染』に関する著書を執筆され、医療機関が感染管理体制を改めるきっかけを作られた富家恵海子先生のお話しを伺いました。当時と比較し感染防止対策は格段に推進されました。が、新たな耐性菌感染がおきているのも事実でありCNICとして更なる感染防止対策への啓発が必要であると身が引き締まる思いでした。

 

せっかく松本まで行ったのですから、学会のあと足を伸ばして善光寺参りをしてきました。丁度7年に一度の御開帳の時期で凄い参拝者数でした。当然本堂に上がれるわけもなく前立本尊を拝むことはできませんでしたが、それでも何かしらありがたい気分になりました。

学会旅のもう1つの楽しみはご当地の名物馬刺し そばを食すること!馬肉料理と信州そばをいただきました。同期の仲間たちとワイワイ近況報告をしあい、楽しい時間も過ごしてきました。

床ずれマイスター制度のとりくみ♪

はじめまして、皮膚・排泄ケア認定看護師の大森です。yjimageWOUW8BQI

この間の、褥瘡予防に関する病院での取り組みを報告します。

一昨年より看護師対象で、褥瘡の評価(DESIGN-R)や褥瘡予防ケアについて、具体的に提案・実践ができるスタッフ育成を目的に、床ずれマイスター制度を発足しました。

参加者は、各病棟スタッフのほかに、訪問看護ステーションで働く看護師の参加もありました。

マイスター制度を取るには、

①DESIGN-R学習会の参加で知識を得る。

②その知識をもとに、院内の褥瘡回診に4回参加、または20症例を経験する(DESIGN-Rをつける)

③事例検討会

④自部署での事例報告会(褥瘡評価から具体的な褥瘡・褥瘡予防ケア)

これらのステップを踏むことで、床ずれマイスターが院内認定されます。

在宅際の参加者が来られることで、自宅での生活・社会背景に応じたケアの提案など一緒に考える機会となり、私自身とても貴重な経験を積むことができています。

「DESIGN-R」と聞くと、なんだかわからず難しい、点数つけられないと思いがちですが、褥瘡回診につくことで、みなさん最後は自分である程度の評価ができるようになっています。

今年度は、マイスターを修了した方を対象に、アドバンスコースを企画しています。さらに、知識・技術ともパワーアップした内容を企画しています。また、報告します。imagesCAGY4VBD

 

 

がん看護学会に参加してきました~認定看護師活動紹介 2回目~

 

はじめまして。がん化学療法看護認定看護師の 杉本 涼子です。

私は、外来化学療法室で抗がん剤治療を受ける患者さんの副作用マネジメントやセルフケア支援を中心に、同じ部署で働く仲間と一緒に患者さんのケアにあたっています。

今回は、年1回開催されている がん看護学会に参加したので、その報告をしようと思います。

201504杉本認定看護師写真2今年はパシフィコ横浜での開催でした。行きの新幹線でとてもきれいに富士山が見えたのですが、夜勤明けでそのまま新幹線に乗ったので、爆睡中でほかの乗車客のシャッター音で目覚めて写真は一切撮れませんでした…心のアルバムに保存。

私が学会に参加した目的は、①京都がん化学療法看護認定看護師グループで3年間開催したセミナーについて示説発表すること②がん看護を取り巻く現状を知り、意思決定支援やチーム医療などがん患者を支える看護の役割について学ぶ機会を得ることでした。

いろいろな講演を聴いた中で印象的だったものを紹介します。

①「がん患者さんと医療者とのコミュニケーション(バッドニュースの伝え方)」

特に感情への対処を中心に、「SPIKES」のコニュニケーション技術について学ぶことができました(SPIKESについてはGoogle先生に聞いてください)。がん患者指導管理料においても、告知の場面や治療変更の場面など、患者さんにとってバッドニュースを聞く場面での看護師の介入やサポートに対して加算がとれるようになっています。がん患者さんと関わる看護師のコミュニケーション技術の向上は、継続的なサポートを行う上で患者さんとの良好な関係を築くためにも必須です。現場では、外来の診察時間に告知を行うことが増えており、また再発や病状の増悪についての説明も患者さんひとりが診察室で医師と二人きりで聞くことが多いです。診察後に声をかけることはあっても、時間をとって面談の内容や気持ちの整理をするといったサポートもできていないのが現状です。医師との連携も含めて、患者さんにとって大事な面談時に看護師が介入できるよう時間に追われてばかりの自分を反省し、気持ちを新たに考えていきたいと思いました。

 ①「大腸がん分子標的治療における副作用マネジメント」

大腸がん治療薬スチバーガ®の皮膚障害などの副作用マネジメントと医師・看護師・薬剤師のチーム医療について知ることができました。スチバーガ®は内服薬であり、治療室にて点滴で抗がん剤治療を受けている患者さんに比べると、症状マネジメントを行う時間が持てないことが多いです(診察を受けて内服処方をされて帰宅してしまうため)。医師、看護師、薬剤師それぞれの専門性を発揮して、副作用症状をコントロールしながら、治療を継続できるようにサポートできるシステムつくりについて参考になることも多くありました。当院の化学療法室では、医師、薬剤師、看護師が治療室に常にいるので、普段から相談し連携がはかれています。それぞれの専門性を発揮しながら、役割を明確にして実践できるシステムつくりが大切だと感じました。

 ①「乳がん治療40年の進歩と最新ケア」

乳がんの治療は検査も含めて目まぐるしく進歩しています。乳がん患者を取り巻く治療環境の実際を医師の立場と乳がん看護認定看護師の立場から解説され、改めて乳がん看護について勉強ができました。乳がん患者の背景…短時間にどんどん治療が進み、その都度多岐にわたる治療の選択を迫られる患者の立場…を理解し、医師の説明の補足や気持ちの整理など看護師が担う役割の重要性を知ることができました。

というわけで、つらつらと報告していますが、せっかくの横浜なので空き時間にランドマークタワーに昇ってパノラマ横浜も満喫しました。

赤レンガ倉庫行きたいなあ…とか思いながら写真を撮っていたら、「あっ!横浜スタジアムだ」と思わずパシャリ。実は、あるミュージシャンのライブを見るために、思い立って夜勤明けでそのまま横浜スタジアムに行ったのを思い出しました。それも日帰りで・・雨の中・・。夕方には止んでライブはとても盛り上がりましたが、アンコールの曲を背後に聴きながら最終の新幹線のためにダッシュ・・・でも駅と逆方向にダッシュしていた・・・まあ間に合いましたが、京都に着いたら台風で暴風雨・・汗と雨にまみれて散々だったけど、なんかよくわからない達成感で次の日の筋肉痛も愛しく感じたなぁ、とか思い出してニヤニヤしてしまいました。一緒に行った友人から「なに?ベイスターズファン?」とか不思議表情で聞かれましたが…。

というか、横浜行くときはいつも夜勤明けだな…。京都駅でシズヤのカルネを買って新幹線で食べてそのまま寝る…オニオンの味が口いっぱいになって目覚めると横浜。なんか知らんけど美味しいですよね、カルネ。

学会会場では、同じ認定看護師の仲間とも話して情報交換できました。「私も頑張らないと!」と気合を入れつつ、なぜか横浜でピザをお腹いっぱい食べて京都に帰りました。また雨と風が凄かった…。

ではでは、このあたりで拙い報告終了します。

当院の認定看護師の活動について(第1回目 皮膚・排泄ケア認定看護師)

みなさん、はじめまして。京都民医連中央病院の坂田と申します。

当院では12名の専門・認定看護師が活動しています。これからブログを通じて、当院で活躍する専門看護師や認定看護師の活動を報告することとしました。学会参加の報告や日頃の活動内容など月替わりでアップしますので、フォローしていただけると嬉しいです。まずは皮膚・排泄ケア認定看護師の私から始めることになりました。

 

失禁外来と多職種協働

2015年1月24日、京都橘大学看護教育研修センターの皮膚・排泄ケア認定看護師フォローアップセミナーに参加しました。テーマは「WOCNがおこなう排泄ケア外来」でした。多職種協働で失禁ケアを行われている急性期病院、理学療法士による失禁外来・専門看護師が行う便失禁外来などの報告を聞く事が出来ました。私は月2回、失禁外来を行っております。「失禁」という言葉に抵抗を持たれる方もいらっしゃるため「女性コンチネンス外来」としています。現在京都では皮膚・排泄ケア認定看護師による失禁外来を行っているのは当院だけとなっています。セミナーに参加して失禁で困っておられる方に外来の存在を広く知っていただき、さらにかかりやすくすること、これまでできなかった多職種で失禁ケアを実践していきたと考えています。例えば理学療法士からの骨盤底筋体操の指導管理栄養士による栄養指導などです。これまで一人で行っていましたが、多職種で関わることでよいケアが提供できるのではないかと思い、夢が広がりました。またより多くの方の受診の機会を増やすためにも、皮膚・排泄ケア認定看護師同志の交流の必要性も感じました。皮膚・排泄ケア認定看護師としてたくさんの示唆を得ることができました。