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第四十六回 倫理委員会 議事録

京都民医連中央病院

日時 2012年1月12日(木) 18:30~21:40
場所 京都民医連中央病院西館1階会議室
出席者 外部委員 小原克博委員長、原昌平副委員長、岩橋多恵委員、勝村久司委員、広瀬東栄子委員
内部委員 富田豊副委員長、井上賀元委員、内田寛委員、神田陽子委員、東正一郎委員、平田恵美委員
事務局 丸山俊太郎
オブザーバー 根石明彦、橋本節子、吉中丈志
欠席 位田隆一委員、関谷直人委員、富永愛委員、中村光佐子(特別委員)

議事

 小原 ただ今から第46回の倫理委員会を開催させていただきます。今日も議事・議案が盛りだくさんですが、できるだけ全ての議論を尽くして、できれば1つはガイドラインを仕上げることができればと思います。ただ時間の都合上、一度に全ての継続議案を扱えませんので、今日は「宗教的輸血拒否に関するガイドライン」を取り扱わずに、次回へ回すということでご理解ください。これも次回ぐらいには最終案を出せればと思います。ガイドラインは倫理委員会の一つの財産で、1つのガイドラインができるとすごく議論の種になりますから、そういうものを作っていって、広く問題提起の機会を提供できればと思っていますので、全てを先延ばしにするのではなく、定期的に成果を上げていきたいと思います。
 実は昨年末、民医連の奨学生が集まる学習会に私も講師として招かれたのですが、北海道から九州の学生さん達がまさにここの場所で学んだのですね。その時の勉強の材料になったのが、産婦人科の現場で問題になっていたNTの検査に関する当院のガイドラインで、ここで議論された記録を皆さんは全て読み、どのようにしてガイドラインが成されていったかということを学んでいきましたが、1回1回が勉強の材料になるかも知れないということで、今日もきちんと議論していければと思っています。いずれは「宗教的輸血拒否のガイドライン」も完成させたいと思っていますが、このことを少し医学生さん達に話しますと、「ぜひ、早く作って欲しい」というご意見もありましたし、こういうことに非常に関心がありますね。また面白いのは、医学的には専門知識をお持ちなんでしょうけども、倫理的な議論には慣れていなくて、当日に配付された資料に「ヒポクラテスの誓い」といった基本的なものが入っていたのですが、「ヒポクラテスっていつの時代のおじさんだろう」とか、「たった1人のおじさんの話を、誓いとして一般化していることが不思議だな」といった素朴な関心を聞きながら、議論を深めていくことの重要性を再認識しました。
 では議事を進めていきたいと思います。まず(1)の「委員の交代について」のご報告を、よろしくお願いします。

 

議事(1) 「委員の交代について」

 内田 前回、北村先生の方から辞任のご報告がありましたけど、病院の方からは北村先生の後任として、富永愛先生と神田陽子先生を委員に就任させていただければと考えており、また、北村先生には倫理委員会の副委員長をお願いしていました関係で、病院側の副委員長には富田先生にお願いしたいと思っていますので、今日の冒頭でご確認の方をお願いしたいと思います。

 小原 富田先生が副院委員長ということですので、よろしくお願いいたします。

 富田 そうですか。役に立つかどうか分かりませんが、よろしくお願いいたします。

 小原 委員の交代の確認の方もお願いします。では、議題(2)は資料Aの事例検討ですが、これについてのご報告をよろしくお願いします。

 

議事(2) 「事例検討」

※事例1例検討しました。

 

議事(3) 「臨床研究関連」

議事(4) 「倫理委員会規程改定」

 富田 資料Bを見ていただきます。P1の表は前回の委員会以降に臨床研究として提出されてきたものです。No.26は検討中のもので審査には上がっていませんが、他は全て迅速審査に回っています。というのは、全てが他の施設でプロトコルが作られてそれに参加するという多施設共同試験でした。私の予想よりかなり数が多かったので、多くの委員にチェックをしていただきましたが、大変だったかなと思います。No.24だけは進行中で、まだ委員長へは届いていません。他のは全てオッケーということで助かりました。また、私が思っていたよりも早く審査していただきましたが、最初は、皆さんが忙しいので心配して、小原先生に「どのくらいの期間でやっていただけると考えたらいいでしょうか。2週間ぐらいという話にしたらいいのでしょうか」とご相談もしました。2週間というのは、私も学会の査読をやっていまして、だいたい2週間が査読のタイムリミットになっているものですから、それを一つの目安にしてもらえるとありがたいと思いましたが、現場もスピードと言いますか、リズムがあるものですから、あまり間が開くとちょっと困るので、2週間ということでどうかなという提案をさせていただきたいと思っています。
 それからP4以降は臨床研究等申請書の改正案です。P6の[(8)補償措置の有無]の項目に[(2)で、①②に該当する研究~]とありますが、前回も報告しましたように、②を削りたいというものです。「補償措置」というのは、普通の保険医療で支払われない部分で、患者さんにトラブルや大きな副作用があった場合、掛けておいた保険で支払うという趣旨のもので、新しい薬を使う場合は危険ですのでもちろん使いますし、適応を拡大する場合も保険を使ったりします。ただ、②も介入研究ですけども、新しい薬を使うのではなく、普段やっている幾つかの医療手段をグループ毎に割り付けて比較するという研究で、治療だけでなく看護やリハなどの他の職種でもよく行われ、現在、それらでは特別の補償措置は話題になっていません。これは山口大学の古い申請書を参考に作ったもので、時代にそぐわなくなったということですが、特に異論がなければ②を削らせてください。
 続けて、議事(4)の「倫理委員会規定改定について」を説明しますが、資料CのP6以降に変更案があります。これも前回、簡単に話をさせていただきましたが、P7の第6条の倫理委員会で扱われるべき議題の中から、2.項にある臨床治験を省かせていただきたいということです。今のところは特にご異論がないということですから、治験に関しては、既にある独立した治験審査委員会で扱わせていただきたい。当委員会への報告の必要性については、これまでは簡単に報告していましたが、これもご検討ください。

 小原 報告義務は、条文のどこにも記されていないので、慣例上でしてきたということですね。

 富田 ですから、病院全体としての臨床研究を把握したいというご要望であれば、報告もするし、提案された議事に集中したいということであれば、別に報告する必要もないということでございます。また、第7条の2.項からも臨床治験を省かせていただきたいということです。

 小原 今は(3)(4)を一括してご提案いただきましたが、(3)は「臨床研究等申請書の時代にそぐわなくなった箇所を削っても良いのではないか」というご提案で、(4)の倫理委員会の規定に関しては、「既に別途で動いている治験については、条文から除いたらどうか」というご提案だと思いますが、いかがでしょうか。

 原 申請書の方は、倫理委員会で審査して決めるものではないですから、報告として分かりましたということで、適宜、手直ししていただいたらいいではないですか。

 小原 これはそれでよろしいですか。では有無のところは?

 富田 すみません、それともう1つ…。資料CのP1~P3は倫理委員会規定をホームページからコピーしたもので、冒頭に「設置の経緯・趣旨」という当時の文章が載っていますが、細菌検査室問題が起きた後のため、それに対する問題意識がかなり全面に出ていますし、臨床研究に対する問題意識があまりない頃でしたので、この文章を現状に合わせてリニューアルすることを、急ぎはしませんが、委員長かどなたかにお願いしたいのですが。

 吉中 ここは病院の方で書こうと、最初は思ったのですが、よく考えると、倫理委員会のない時でしたのでこのように書きましたが、委員会が活動してきて、先ほどのようなこともあるので、もし可能であれば、倫理委員会として出していただくことが筋ではないかと思いました。

 小原 ここは規定とは独立していますので、分かりました。では、P1の「趣旨」の部分について、現状に合わせて見直したら良いということですね。ちょっと考えてみます。

 原 別にここの場に諮る必要もないのではないですか。

 小原 でも一応、看板なので、ここは確認しておくと良いではないですか。

 原 報告ぐらいで良いような気がしますけど。規定の改定については、治験は治験審査委員会の方に分担して委ねるということで結構かと思います。ただ報告は、いただいた方が参考にもなり、何か意見があることもあり得るので、あった方が良いかなという気がします。

 富田 どんなことを病院でしているかというのを知ってもらう意味でも、それは続けます。

 小原 では、ご提案のあった削除等、規定についての修正案はこれでよろしいですか。

 原 「二重審査のような形になっているのが必要か」という話。

 吉中 報告は規定のどこかに入れておいた方が良いということですか。

 原 いや、規定に入れる必要はないと思います。

 小原 現状も規定には入っていないけども、慣例として報告してきたということですから、それを続けていただいた方が良いかなということです。では、議事(3)・(4)についてはよろしいでしょうか。ご承認いただいたということで、次に移ります。
 時間が本当にないのですけども、折角、資料を用意していただいたので、説明していただいて、もし、大きな問題がなければ、これでお認めいただいてもいいのですが、もし議論の余地があれば、今日は時間を使わずに、次回に回したいと思います。原さん、簡単にご説明をお願いします。

 

議事(5) 「医学研究の利益相反管理に関するガイドライン(4次案)」

 原 説明します。「4次案」というやつですが、P3~P4は前回からの手直しが分かるようなプリントですので、そちらを見てもらう方が分かりやすいと思います。
 まず、「情報開示」という言い方は、「申告」という言葉遣いにした方が良いと思って変えたのと、「インフォームドコンセントの材料」というのを目的のところからに削りました。加えたのは「研究の規制を強化するわけではなく、勧めるのですよ」という趣旨を入れています。それから「対象者」のところですが、富田先生とかのご意見も踏まえ、申告する人は研究メンバー本人と家族、これを私の意見では配偶者と同居の家族の範囲でいかがかなと思います。同居まで入れるかどうかということで意見があるかも知れません。それから、市販後調査という案件が実際には細々あるみたいなので、これは3:の②で除外してしまおうかと思います。
 4:のところでは、相手方の企業・団体のあたりが分かりにくいので整理しました。メーカーとか販売会社そのものという場合でも、会社の場合も財団の場合もありますけどね。それからメーカーが直接に作った助成財団みたいなものは、企業と同一視しなければいけない場合が結構あるのではないかと思って、それも含むような形の表現にしています。文章の右側に変更内容を記していますけど、割と大きなものの一つは、法人とか病院の利害関係はややこしいので、「病院とか京都保健会との利害」というような項目は削り、「個人ないし個人が関わった研究」というレベルに対象を留めました。それから「直接の研究対象となる特定の医薬品や製品に限定しない」というのも削りました。同種の薬みたいなことを想定していたのですが、これもあまり考え出すと対象が広くなって、辛どくなるかも知れないので削除したということです。
 P4の5:では、「当該研究と利害のある企業・団体」というのを、()括弧に入れて整理したのと、後は表現ですね。申告対象b:の「有価証券」というのは、債権が入るとややこしいので「株式」に変えたり、c:の「研究費・寄付金」のところは、前は「人材・物品・試料~」と、ゴチャゴチャ書いていたのですが、この病院であまり想定する必要のないところまで入れても仕方がないかなと思ったので、研究関係に関しては「研究費と寄付金」という範囲にしました。d:のところは「上記以外の給付」という形にしました。例示はしておかないと、イメージが人によって違ってくるので、この程度は要るかなということです。e:はそんなに変わっていないですけど、知的財産権に関しては、著作権まで入れるとややこしいので削ったということですね。金額に関しては、前回の提案から変えておりませんが、この話はまた後でやります。
 それから6:の違いは、「端数を切り捨ててもいい」ということだけですね。7:の「共同研究」の場合は、「主たる研究施設で申告が行われていれば示してください」というように、「示せ」と義務づけていたのを変えました。8:の「被験者への情報提供」ですが、インフォームドコンセントの内容として本来必要な項目だとは思いますが、「文書のまま示して出回ったりするのもいかがなものか」というご意見はもっともだと思いましたので、取りあえず「文章を見せるというレベルでどうかな」という提案です。9:の「委員がメンバーである場合云々」というのは、このガイドラインに入れる必要がないところなので省いたということです。10:はあまり変わっていませんが、若干、表現を和らげた程度です。
 内容はだいたいそういうところで、金額の話は、P8に付けている表と比較して、よくよく見ていただくとそれぞれは違うのですが、私の提案としては「市民感覚的なものを考えると、他はおおよそ大学病院クラスの研究機関ですから、そういうところの線引きよりはもう少し下げた方が良いのではないか」ということです。「ここからしたは出しません」というハードルがあまり高いと、何も出てこず、透明性が亡くなりますので、合計で50万とか30万にしていますけど、この程度でどうかなと思います。以上です。

 小原 ありがとうございました。かなり細かく修整をされていますし、これまでの議論を丁寧に反映させてくださっているというふうに思いましたが、同時に論点とすべきところも残っていると思います。1つはP3の3:で、自己申告の対象者で「家族(配偶者・同居者)とする」とありますが、そこまで含めていいのかというところです。それから、以前に問題になった「京都保健会を対象とする」というのは削除されて、今回は対象から外れています。そして金額の問題ですね。それから被験者への情報提供で、どういう形でお伝えするかという形式の問題、このあたりが議論すべき点かなと思います。ただ、議論が長引きそうであれば切りたいと思いますが、まとまるようであれば、これでまとめたいと思います。まず、率直なご意見を出していただきたいと思います。

 富田 基本的にはこれで了解ですけど、部分的に…、1つはP3の「家族の範囲」ですね。「同居者を含む」は、特別な意味があれば別ですけど、現実的にそこまで考えるかなということがありますので、同居者は要らないかなと思います。配偶者だけにしても、共同研究者の配偶者も入ってくるわけですから、それぐらいでどうかな。それからP4の「6:申告の対象期間と表示方法」のところは、今は話題に出なかったのですが、①の「過去3年間の実績」はかなり分かりやすくしっかりしていますが、「将来の約束」というのは漠然としていますので、要らないのではないかなという気がします。それともう1つは、10:の「調査およびペナルティ」で、ペナルティという考え方より、透明性の確保の指導と言いますか、厚労省の課長さんのCOYについての通達にも「委員会がこういう機能を持つ」ということには触れておはられないので、元々は「透明性を高めることを趣旨とする」ということであれば、実質的にここまで踏み込めるのかどうかが気になります。

 小原 今のご意見は、10:番そのものをなくした方が良いのか、表現を変えた方が良いということですか。

 富田 結局、後半ですかね。「調査の結果~是正勧告を行うことができる」を「指導ができる」に留めれば良いのかな。実際は、不誠実な行為が出るようなマズイ研究はストップするような気がします。で、「問題の程度によっては研究計画の審査を拒否できる」とまで書く必要があるのかなと思います。

 小原 ということは、最後の一文は取った方が良いということですね。

 原 取るのであれば、「ペナルティ」という言葉をやめて、単に「10:調査」として、「~直接に関係者への調査を行うことができる」まででも良いと思いますよ。是正勧告とか、「その後でどうするか」ということを定めておく必要は必ずしもないという意味で、そこは取ってしまいますか。

 富田 それの方が受け入れられやすいのではないかなという…。

 小原 では10:はそのようにしましょう。

 原 6:のところは、「将来の約束がある場合は示してください」ということで、「将来の見込み」とか言うているわけではないので…。

 富田 「約束」というのは契約の意味ですか。ちょっと意味が分からない。例えば「向こう何年間かの契約がある場合」ということですか。

 東 「上手くいったら幾らか出します」みたいな、成功報酬とかはあり得ますね。

 原 …とか、「来年から先生はウチの顧問になる予定です」とか、そういう具体的な約束がある場合は…、

 富田 それはあくまでも口約束の話ですよね。

 原 いや、口約束か契約かは分からない。口約束でも契約ですけど。

 富田 契約ではあるのでしょうけど、ちょっと漠然としているなと思うので…。

 小原 約束を口約束と取ると、確かに曖昧としているので、今の意図を汲むのであれば、「契約」ぐらいに言葉を換えたらどうですか。

 原 「契約」にしたら良いではないですか。同じことです。

 岩橋 法律的には、口約束で文書を作っていなくても契約になります。

 神田 「履行されるかどうかは、現時点では曖昧であっても」ということですね。

 勝村 だからこそ「契約」に換えた方が良いのです。

 小原 なるほど、イメージはだいぶ変わりますから、「契約」にしましょうか。

 富田 口約束はなくても良いわけですよ。ないものに対して…、

 岩橋 証拠立てという意味では、口約束で「そんな約束はなかった」と言われたら、こっちが「約束したでしょ」と言っても証拠がないという話になりますが、口で約束していても誠実に申告してもらうということでは、「契約」に換えたら、口約束は含まれないと思われそうですね。

 富田 今時、何にしても「書類・書類・書類…」が必要で、それで決まっていくと言いますか、それがあるかないかという雰囲気が強いですからね。実際問題は、これに意味はあるのかなという…。

 岩橋 でも今の話だと、普通の方の多くは、書面がないと契約が成立していないと考えているようですので、「契約」と書いたら、「書面がなかったら別に申告しなくても良いのだろう」と思う方が多くなりそうですね。

 原 そういうふうに考える人がいるようだったら、「約束」の方が理解しやすいとは思いますけどね。

 小原 ということは、「約束」の方が良いということですか。

 富田 それで充分いいですけど、私は一瞬、「何を言えば良いのかな」と思ったものですから。

 原 だから「将来に向けた約束」なり「将来に向けた契約」という意味ですけどね。

 岩橋 まぁ、「契約」でもそういう…。

 原 「契約」でも良いですけどね。

 小原 「契約」の方が収まりが良いような気がしますけどね。では、ここは「契約」で…。

 原 「将来の契約」というのは変だから、「将来に向けた契約」。

 富田 分かりました。

 小原 原さん、P3の3:の①のところはどうですか。

 原 これは、皆さんはどういう意見ですか。

 小原 同居者までは広げ過ぎかなという気がするので、取っても差しつかえないと思いますが、どうですか。

 原 現実的には親とか子とか、そういう話ですけどね。配偶者だけで良いですか。

 富田 まずは「配偶者」ぐらいからスタートさせてもらうと、どうかと思いますが。

 原 要するにこれは、「ある場合は申告してください」というだけのことですから、何もなければ「なし」と書くだけのことですよ。

 東 でも、調べてみないといけないですね。「あるかないかは確認していません」という話で書かないのと、「ちゃんと確認しました」で書くのとで言えば、そういうことが発生しますよね。「親も確かめた」「子供も確かめた」ということが必要になりますね。「株を持っていないだろうな」「そんなことお前に言えるか」って…。

 原 配偶者は聞ける?

 東 実は、へそくりをしていて、配偶者がいちばん難しかったりして…。

 勝村 配偶者は必須ですね。配偶者は経験的にあるでしょ。

 東 国会議員の資産公開は配偶者までですかね。

 吉中 配偶者も入っていますね。

 富田 国会議員並にやりますか。

 原 配偶者だけにしますか。そういう意見が多いようでしたら、そうしましょう。

 岩橋 「大学病院などの金額より基準を下げたらよいのではないか」というのは、どういう趣旨なんですか。

 原 金額の線引きですね。大学病院なんかの場合は、受託研究などの研究費や寄付金がいっぱいあるわけですよ。1人のドクターが年間に何百万円も貰っているという話もありますよね。国循の人なんかは年間100回か200回か講演に行って、何千万か貰っていたみないなのもありましたけど。そういうのが常態化しているので、100万円や200万円の線引きでも、大学病院クラスだとある程度は引っ掛かってくるけど、ここの病院だと「何もありません」ばっかりになるのと違うかなという意味です。

 岩橋 分かりました。

 吉中 「7:共同研究における情報提供」で、「他の施設・研究者と共同で研究を行う場合は、申告が行われていればその内容を示さなければならない」とありますが、「申告がされていない場合は別に情報提供はいい」と取ったらいいわけですね。ただ、今はこういうのが多いと思うのですけど、「提供してくれ」と言った時にどうなるかがちょっと読めないので…。

 原 「必ず主たる研究施設は出せ」と定めても、無理やり出させるのは無理かと思うので、申告されていなければ、その研究は承認できないという話になって辛どいので、行われていなければ仕方がないかなと思います。

 富田 プロトコルにあれば、ここへ提供ということですか。

 原 プロトコルでというか、主たる研究施設での倫理審査かCOYの委員会みたいなところに出ている場合。

 富田 今、出ている申請はだいたい通っていまして、通っていることをプロトコルに書いてある場合もありますけども、「プロトコルとして倫理審査委員会を通っています」とあれば、具体的に利益相反の中身はそこに書いてないけども、それで良いわけですね。

 原 いえ、「ある場合は、具体的に利益相反の中身を申請する人が取り寄せてください」という趣旨です。

 小原 なければ、もう「なし」でよろしいですね。

 原 なければ仕方がないので…。ただ、「通っている」「通っていない」の話にはならないので。

 富田 そうすると、今のところは他所でプロトコルを作っているのに参加するという形がほとんどなので、そこに問い合わせるということを、全部やらなければいけないのですか。

 原 そうです。大概のところはメインのところで通っているわけでしょ。

 吉中 通っているのですけど、そこでCOYをどのようにしているかという情報は今のところはないですね。

 富田 書いている場合もありますけど、「利益相反はありません」と書いてある場合が多いですね。

 吉中 「ありません」というのは、それでもういいということですね。

 富田 書いていない場合に全部、見なあかんかという、そこが…。

 原 「その場合は、問い合わせてください」という意味合いです。

 小原 書いてある場合はもちろん、それを取り寄せることはできますけど、書いていなくても、「あるかないか」を一々、確認するということですね。

 原 そうですね。そうでないと、そもそもこの研究に利益相反があるのかどうか分からないですよ。例えば「民医連病院の研究者はメーカーと関係ないけど、メイン施設の大学の方はメーカーとドップリと関係があったとして、そういう情報なしで良いでしょうか」ということですから、取り寄せないと仕方がないかなと思います。

 富田 その情報は「主たる研究施設」のみですね。

 原 そうですね。「全部」と言ったら、ちょっと大変でしょ。

 富田 それは、実際問題として難しいですね。本当はプロトコルに書いておいて欲しいのですけどね。

 勝村 書くことをスタンダードにしていくための、過渡期の手続きですね。

 吉中 申告されていないものを、こちらからやれということではなく、してなければ「していない」というようなことを明らかにするということですね。

 原 そうです。そもそも申告されていないとか、制度がないということですね。「利益相反がない」と言うのは、そのように申告されているということですからね。

 勝村 実施計画書に「ない」と書いてあるものはありましたよね。その割合はそんなに多くない?

 富田 プロトコルには書いていない方が多いと思います。

 勝村 「ない」と書くことをスタンダードにして欲しいですよね。

 富田 ただ、そういうものでも多分、メイン施設の倫理委員会に掛ける時には通しているとは思うのですけど。だから、こちらもそういうつもりであまり触れないのですが。

 原 若干、手間がかかるかも知れないのですが、「利益相反問題に注意を払っているのだよ」というメッセージをその都度、主たる施設へ送るということにはなりますよね。

 富田 例えばそれは、申請を出す時には間に合わなくて、後から取り寄せるという格好でも良いのですか。それとも、やっぱり最初の申請書の中に要りますか。

 原 審査時に「今、手元にないので、追加資料として出します」というのもありでしょうけど、なしで「承認します」ということにはならないのではないですか。

 富田 時間的な流れで少し遅れるということはあるかも知れませんが、それは過程の中でということですね。

 原 それこそ迅速審査とかだったら、取り寄せた段階でしか、マルかペケかは言えないですね。

 小原 今までの訂正は、だいたい削除や言葉の置き換えで対応できていますが、他はいかがですか。特になければ、今の数ヵ所の修整で最終案としてよろしいでしょうか。富田先生、よろしいですか。

 富田 はい。

 小原 では原さん、今の箇所を修整していただいて、それを事務局に出していただいて…。

 原 全員に送るほどの修整ではないですかね。

 吉中 12:で「倫理委員会、治験審査委員会の両方で承認」となっていますけど、これをどう扱うのですか。

 富田 ぜひ治験審査委員会は外していただきたい。治験審査委員会は、独立して治験を扱っていますので。

 原 最初の「趣旨目的」のところでも、1:、2:のところでも「治験審査委員会」は出てきますの。だから、「このガイドラインは治験審査委員会の分でも適用しますよ」という前提で作ってあるのですけど。

 富田 今日、臨床研究の議題の時に、治験に関しては倫理委員会から外していただくという流れのお話になりましたので…。

 小原 それとの整合性は確かにありますね。ちょっと考えてなかったですね。

 東 治験審査の時に、利益相反は治験審査委員会でやるの?

 富田 まだ、決まっていません。ただ、本部の方はそれなりにやっているのですがね。私は最初から関わっているわけではないので。

 吉中 治験については多分、利益相反という規定がGBCとか日本の規則に盛り込まれておらず、COYを義務づけられているというような法整備の状況ではないと理解していますから、組み込んでいないのです。ただ、うろ覚えでハードルがどうやったか忘れましたが、直接的な利益相反が明確にある人は入れない規定になっています。だから、企業に属しているような研究者が入ることはあり得ない。

 小原 これは結構、大きな問題かなと思います。先ほどの倫理委員会規則の改定で、確かに治験の部分は外しましたので、守備範囲から外れているのですけど、このガイドラインでは対象になっているので、大きな矛盾になりますね。どう決着をつけたら良いのでしょう。

 原 いや、「これを治験審査委員会の方でも議論していただいて、これでよろしければ、そちらでも利益相反の申告制度を取り入れてもらってはどうですか」という意味合いなんですけどね。

 小原 富田先生、どうですか、原案では「利益相反に関してはこのガイドラインを倫理委員会と治験審査委員会の双方が承認する」みたいな形で共有するということになりますけど。

 富田 そこの整合性を私はちょっと理解できないのですが、これは治験審査委員会の現状の活動にも直接、影響しますね。ただ、本院の治験審査委員会では、IRBでこのCOYをどうするという話は今のところ出ていません。

 小原 こういうことを俎上に上げるような体制はあるのですか。文書として完成しても、これが施行されるには治験審査委員会での承認を経ることが前提になっていますので、どう扱うかですね。

 吉中 治験審査委員会で審議してもらって、状況を整えて、報告してもらうことで発行するということですね。

 原 もっと違う形でやるのだったら、治験審査委員会で利益相反のガイドラインを別に作るという方法もあるのですけど、「2つ作るのはどうかな」という感じもしたので…。ただ、「治験の方には利益相反は要らない」という話にはならないような気がするのですね。

 富田 それはそうですが、IRBないしはもう少し上の方でも「どうするか」という意向があるでしょうから…、

 小原 そうしたら、取りあえず文章としてはこれで確定したいのですね。で、この確定した文章を治験審査委員会あるいはその上の組織と相談していただいて、どう取り扱いができそうかということを、次回にご報告いただければと思うのですけども。

 勝村 どっちかと言うと、利益相反に関しては治験の方が重要と思うのに、ガイドラインがないというのは…。

 富田 いや、ないわけではないですけど、独自の縛りがあるようですから、

 吉中 大きなところは法の中にあって、監査もあるので、そこと「状況がどうなっていて、どう扱ったら良いのか」というやり取りをしてみる必要があるかも知れません。

 小原 では、そのあたりを調べていただいて、次回にご報告いただけますか。それから改めてこの問題を考えたいと思います。ですから倫理委員会のレベルでは、第4次案からの今日の修正で最終案とします。

 原 この部分を単純に、倫理委員会の分だけを対象とする形に作り変えることはできますけど。

 勝村 で、治験審査の方では別の縛りがあるのだったら、少なくとも、どういうふうに利益相反を担保しているのかを教えていただきたい。「あぁなるほど」となるかも知れないし…。

 小原 そのあたりを調べて、次回にご報告をお願いします。次に、議事の「その他」には何かございますか。

 

議事(6) 「その他」

 富田 治験の報告です。資料EのP1にあるFTY720というのは、市販されました。で、実際にここの患者さんで治験に関わっておられた方の、保険投与が始まっていると聞いています。その他は特にありません。

 小原 ありがとうございました。今日の議事が全て終了しましたので、次回の日程をよろしくお願いします。

 内田 2ヵ月後の今日と同じ第2木曜日ということなら、3月8日を提案させていただきたいと思います。

 小原 では3月8日でよろしいですか。では、3月8日ということでご予定ください。他にございませんね。では、今日は長くなって申しわけありませんけども、これで倫理委員会を終わりたいと思います。

 

 

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