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氏名 木下 千春 役職 診療副部長
腎・透析科科長
腎循環器センター長
学歴 島根大学 平成8年卒 専門  
学会
資格
所属学会 資格
日本内科学会 認定医・総合内科専門医
日本透析医学会 専門医・指導医
日本プライマリ・ケア連合学会 認定医・指導医
日本腎臓学会 専門医・指導医
日本糖尿病学会  
日本透析医会  

業績

氏名 河合裕美子 役職 専攻医
学歴 大阪医科大学 平成26年卒 専門  
学会
資格
所属学会 資格
日本透析医学会  
氏名 岡田あかね 役職 非常勤
学歴 大阪市立大学 平成9年卒 専門  
学会
資格
所属学会 資格
日本内科学会 認定医・総合内科専門医
日本リウマチ学会 専門医
日本腎臓学会 専門医

 

 

日本腎臓学会研修施設
日本透析医学会専門医制度認定施設

 

概要・治療方針

当院では尿異常から末期腎不全までtotalに腎疾患の治療・管理を行っています。尿異常に対し必要に応じて腎生検・治療を行います。慢性腎不全保存期においては教育を中心に腎不全の進行を防ぐため治療・管理をします。末期腎不全期にはできるだけ合併症のないスムーズな透析導入をめざし、安定した維持透析を行えるよう管理しております。現在43床の透析室を持ち、150人の方の外来透析管理と入院透析を実施しています。透析療法として血液透析だけでなく腹膜透析の導入、管理も行っています。急性期疾患に対応するため急性血液浄化療法も行います。

CKDの原因の1つである糖尿病についての管理も重要だと考えます。このため当院ではクリニカルパスを作成しました。

 

1.CKD(慢性腎臓病)教育入院クリニカルパスを導入

CKDの診断

CKD(Chronic Kidney Disease : 慢性腎臓病)は腎障害を示唆する所見(検尿異常、画像異常、血液異常、病理所見など)の存在、もしくは、GFR60ml/分/1.73m2未満が3カ月以上持続することにより診断されます。GFRは糸球体濾過量のことで、血清Cr、年齢、性による日本人のGFR推算式(eGFR)が用いられています。実際の日常診療の現場でeGFRの計算を行うのことは困難であるため、早見表や専用の計算機を用いますが、最近では検査会社によって算出してくれるところもあります。

 

CKDのステージ分類

CKDはeGFR(腎機能)によって5つのステージ分類(病期分類)がされています(図1)。CKDステージ1と2は尿蛋白などの腎障害が有する場合にのみ該当します。CKDの診断には至らないが、その予備群をハイリスク群とし、糖尿病、高血圧症、メタボリック症候群、 腎臓病の既往や家族歴、喫煙、鎮痛剤など常用、高齢者などがその対象になります。

 

 

CKD対策の重要性

1.CKDは重要な結果をもたらす

CKDは進行すると末期腎不全にいたる危険因子であり、現在30万人近い透析患者様がいますが、今後のますますの透析導入患者数の増加が懸念されます。さらにCKDは心血管疾患の独立した危険因子であり、しかも腎機能悪化と尿蛋白量の増加によりそのリスクが増加すると予測されています(図2)。

2.CKDは有病率が高い

CKD患者は1330万人にのぼるといわれます。これは8人に1人となります。さらにその予備軍を含めると2000万人に達し、5人に1人の割合となります。

 

3.CKDは進行度に応じた治療が可能

検査で陽性と出る前後から透析まで、腎症はいくつか段階があり、症状と治療のポイントが違い、進行に応じて適切な治療ができます。適切に治療することで、透析を必要とする末期腎不全となる確率がかなり減少するといわれています。

腎炎・ネフローゼ症候群などでは腎生検を施行し、ステロイドなど免疫抑制剤の適応を決めます。図3で示すように、どのステージでも生活習慣の改善、食事管理、血圧コントロールが重要です。CKDステージ3以降では貧血の管理、血清リン・カルシウムの管理が必要です。

 

 

腎臓専門医にご紹介いただきたいタイミング

日本腎臓病学会作成のCKD診療のガイドでは、以下のいずれかの場合には腎臓専門医に紹介いただくことが望ましいとされています。

  1. 尿蛋白0.50 g/gCr以上 または検尿試験紙で尿蛋白2+以上
  2. 蛋白尿と血尿がともに陽性(1+以上)
  3. 40歳未満     GFR60mL/分/1.73m2未満
    40歳以上70歳未満 GFR50mL/分/1.73m2未満
    70歳以上     GFR40mL/分/1.73m2未満

 

クリニカルパスを用いたCKD教育入院

2009年より当院ではクリニカルパス(以下、パス)による教育入院を開始しました(図6、7)。栄養士による指導と実際に腎臓食を食べることにより腎臓食に対する認識を深め、看護師によるパンフレットを用いた説明とDVDにより生活習慣の改善や血圧コントロールの重要性を理解してもらいます。また、患者様自身に血圧測定や血圧の記録をしてもらうことにより、家庭での血圧測定を続けてもらえるよう意識づけをします。また、CKDのステージにより内容が異なり、特にCKDステージ4〜5の患者様には末期腎不全の治療選択(血液透析・腹膜透析・腎移植)についても紹介をしています。透析室見学、腹膜透析のデモなども行っています。

また、CKDの原因が明らかでない場合は、尿検査、血液検査、腹部エコーなどでその原因を可能な限り精査します。必要な場合には腎生検も行います。さらに、心エコー、頸動脈エコー、ABIなどによって心血管疾患の合併についての評価を行います。

2泊3日、3泊4日、5泊6日、12泊13日コースのパスをご用意しております。短期入院でも減塩食を経験していただくことは、有意義なことと考えます。

上記病状の患者様がいましたら、当院へのご紹介をよろしくお願い申し上げます。ご紹介いただき教育入院となった患者様も次に述べます当院との外来連携を行いながら、かかりつけ医の先生のところで、退院後もCKD診療をお願いしたいと考えております。

 

CKD診療における外来連携

400万人とも言われる患者数からみて腎臓専門医だけでCKD患者の管理をすることは困難であり、かかりつけ医の先生と腎臓専門医の連携が重要であることはCKD診療ガイドラインでも述べられています。

外来連携がスムーズに進むことを目指し、CKD連携パスの運用を行っております。

患者様をご紹介いただきますと、患者様にブルーのファイル(図4)をお渡しします。

CKDのステージの確認、可能な限りの原因精査、内服の調整などCKD診療を行う際の情報交換のツールとして活用いただければと思っております。

かかりつけ医の先生にはこれまで通り定期的に外来管理をいただきながら、当院では病態・病状に応じて数か月〜半年ごとの診察を行います。バリアンス(図5)として尿所見や腎機能の悪化など問題が生じた際には、早めに診察を行い対応してまいります。

京都民医連中央病院地域連携課、または京都民医連太子道診療所腎臓内科外来(下記)へご連絡ください。

 

 

 

 

 

直通ダイヤルのお知らせ(医療機関専門)

腎疾患一般のどんなことでもお気軽にご相談いただけるように、直通ダイヤルを開設しました。

休日、夜間も原則24時間態勢でご相談に応じます。

腎臓内科・直通ダイヤル TEL.070-6802-8170

 

ご相談例
検尿異常 随時ご相談できます。
「血尿1+かつ蛋白尿1+」、「血尿2+」、「蛋白尿2+」であれば是非ご紹介ください。
電解質異常 随時ご相談できます。
腎炎・ネフローゼ症候群 当院には病理科があり電顕を含め総合的な腎生検診断を行っています。
急性腎不全には原因診断や血液浄化療法など迅速に対応します。
急性腎不全
急性血液浄化 持続的血液濾過療法、エンドトキシン吸着療法、血漿交換療法など緊急時には夜間でも対応します。
慢性腎臓病・慢性腎不全 かかりつけ医の先生との併診にて行います。腎不全教育入院も随時行っております。
透析導入 血液透析だけでなく、患者様のライフタイルに対応した腹膜透析も積極的に行っています。
維持透析管理 循環器疾患・整形外科疾患・消化器疾患など合併症例にも対応します。
シャントPTA・シャント手術困難例にも対応します。

いずれも、総合内科的視点で病状・病態をとらえ、必要に応じ他科専門医と連携して診療にあたります。
是非ご紹介よろしくお願い申し上げます。

 

2.糖尿病教育クリニカルパスを導入

CKDの原因のひとつである糖尿病についての管理も重要だと考えます。このため当院では糖尿病教育クリニカルパスも作成しました。

 

糖尿病教育クリニカルパスを導入

2007年の調べで、糖尿病とその予備軍を含めた患者数は2210万人にのぼるとされ、成人の4人に1人、40歳以上では3人に1人が糖尿病の危険性があるとされます。

当院では2009年よりクリニカルパスを用いた糖尿病教育入院を開始しました。看護師、栄養士、薬剤師、臨床検査技師、リハビリスタッフといった他職種によりパンフレットを用いての療養指導や、合併症についてのDVDにより教育を行います。糖尿病食を食べてもらうことも教育の一つと考えます。糖尿病は自覚症状が乏しいため見逃されたり、注意を怠ったりして、深刻な合併症をまねきます。糖尿病教育の最も大きなポイントはこの事実を患者様に理解してもらうことと考えています。内服やインスリン治療は種類も増え、病状に合わせて使用できるようになっていますが、糖尿病のコントロールは自己管理なくして治療は成功しません。このため、深刻な合併症を知ってもらうことが自己管理の動機づけに なると考えています。

HOMA-IR、HOMA-Iβの算出や尿中CPR測定によりインスリン抵抗性、インスリン分泌能などの評価を行い、患者様の病態を判断します。また、必要に応じてインスリン治療を導入します。高血糖が持続する状態では糖毒性により血糖コントロールが困難な例が多く、まず血糖値をしっかり下げることが重要ともいわれています。

入院治療中、同時に合併症の評価を行います。蓄尿検査により腎症、眼科の診察により網膜症の有無を確認します。頸動脈エコー、負荷心エコーあるいは負荷心電図、ABI、によりmacroangiopathy、特に虚血性心疾患、下肢病変についても評価していきます。また、腹部エコーにて膵がんのスクリーニングも行います。

クリニカルパスには5泊6日入院、12泊13日入院の2つのコースがあります。より充分な血糖コントロールのためには12泊13日入院をお願いしております。基本は月曜日に入院し、土曜日に退院としています(変更は可能)。具体的な内容とスケジュールを図に示しました。(図1、2)

インスリン導入の際には、インスリンや自己血糖測定器について退院後通院される先生のところに連絡させていただき、その種類を確認し、できるだけ退院後もスムーズに診療を行っていただけるようにいたします。

糖尿病コントロールが不良な患者様の教育目的での入院のご紹介をよろしくお願い申し上げます。

 

 

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